今年度から、関西ゆかりの若手作家を中心に個展形式で紹介する展覧会シリーズ「Osaka Directory」(おおさか・ディレクトリ)が、関西・大阪21世紀協会と共催で、大阪中之島美術館で開催されます。
展覧会開催にあたって、6月15日(水)に大阪中之島美術館で実施された記者発表会では、初年度(2022年度)を飾る3名の作家が発表されました。
第1期は赤鹿 麻耶(1985年、大阪府生まれ)、第2期は貴志 真生也(1986年、大阪府生まれ)、第3期は遠藤 薫(1989年、大阪府生まれ)、大阪出身の新進気鋭のアーティスト達です。
会場はいずれも大阪中之島美術館2階「多目的スペース」です。
■作家紹介
赤鹿 麻耶(あかしか・まや)
1985年、大阪府生まれ。
2008年関西大学卒業。10年ビジュアルアーツ大阪写真学科卒業。11年作品〈風を食べる〉で第34回写真新世紀グランプリ受賞。大阪を拠点に海外を含む各地で個展、グループ展を開催。夢について語られた言葉、写真、絵や音など多様なイメージを共感覚的に行き来しながら、現実とファンタジーが混交する独自の物語世界を紡ぐ。
主な展覧会に、「あしたのひかり 日本の新進作家 vol.17」(東京都写真美術館、東京、2020年)、「赤鹿麻耶写真展『ときめきのテレパシー』」(キャノンギャラリー、東京、2021年)などがある。
貴志 真生也(きし・まおや)
1986年、大阪府生まれ。
2009年京都市立芸術大学彫刻専攻卒業。看板、建物、社会といった、人によってつくられた環境をモチーフとし、その意味を問い直す作品を制作している。発砲スチロール、角材、ブルーシートなどの工業資材を見立てによって作品とする。素材は規格そのままに、作家の手の痕跡を残さないよう意識され、不要な意味を排除したシンプルな形態へと落とし込まれている。
主な展覧会に、個展「リトルキャッスル」(児玉画廊、東京、2009)、「バクロニム」(児玉画廊 、東京、2010)、「鼻向け」(Antenna Art Space、京都、2010)、「またのぞき」(神戸アートビレッジセンター1F、2014)などがある。 2011年には、メゾン・エルメス(東京)のウィンドーディスプレイを手がけた。
遠藤 薫(えんどう・かおり)
1989年、大阪府生まれ。
2013年沖縄県立芸術大学工芸専攻染織科卒業。2016年志村ふくみ(紬織, 重要無形文化財保持者)主宰アルスシムラ卒業。沖縄や東北をはじめ国内外で、その地に根ざした工芸と歴史、生活と密接な関係にある政治の関係性を紐解き、主に染織技法を用いて、制作発表を続けている。主に雑巾や落下傘、船の帆などを制作し、「使う」ことで布の生と人々の生を自身の身体を用いてパフォーマティブにトレースし、工芸の本質を拡張することを制作の核とする。
近年の主な展示に、「第13回 shiseido art egg」(資生堂ギャラリー 、東京、2019年)、『Welcome, Stranger, to this Place」(東京藝術大学大学美術館、東京、2021年)、「琉球の横顔 ― 描かれた「私」からの出発」(沖縄県立博物館・美術館、沖縄、2021年)など。 「第13回 shiseido art egg」ではart egg大賞を受賞した。
■「Osaka Directory」開催概要
第1期 : 赤鹿 麻耶
会期:2022年8月6日(土)~9月11日(日)
第2期: 貴志 真生也
会期:2022年11月23日(水・祝)~12月25日(日)
第3期: 遠藤 薫
会期:2023年1月20日(金)~2月26日(日)
【会場】 大阪中之島美術館 2階 多目的スペース
【主催】 大阪中之島美術館、公益財団法人 関西・大阪21世紀協会【設立40周年記念事業】
【協賛】 サントリーホールディングス株式会社、ロート製薬株式会社、大和証券株式会社、
西日本電信電話株式会社、ダイキン工業株式会社、株式会社丹青社
【料金】 無料
【休館】 月曜日(祝日は開場)
公式ウェブサイト:https://nakka-art.jp