アート小説 『ラピスラズリの音色』 第2話「恋する男子とカフェ・ロワイヤル」

高松恵里佳2016/12/02(金) - 12:19 に投稿
アート小説 『ラピスラズリの音色』 第2話「恋する男子とカフェ・ロワイヤル」

あれ? 光はどこだ? さっきまで隣にいたはずなのに。

徳田は絵画の前で並び順番通りに進んでいく人の列から外れると、周りを見渡した。
人込みの隙間から顎に手を添えた髭面の男と目が合う。ゴーギャンの自画像だ。挑発的な表情にも見えるが、寂しげで疲れ果てている中年の男の姿にも見える。徳田は睨みつけられているようで、いけ好かない男だなと思った。

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ポール・ゴーギャン《自画像》 c.1893、Gift of Robert H. Tannahill

女性との初めての美術館デートで緊張している徳田には、ゴーギャンは八つ当たりの対象になってしまった。
男子校だから、出会いも少ないし、と自分に言い訳しながらちゃんとした恋愛経験を積んでこなかった徳田は、大学に入ってからも女性には奥手で、今回で人生2度目のデートだ。美術館に至っては高校などの課外授業以外、プライベートで訪れたのは人生で初めてだった。
彼女はまだひとつ前の部屋を見ているのかもしれない。戻って探そうか。先に1人でスタスタ行っちゃって気の利かない奴だと思われているかも。
徳田が焦って前の部屋に戻ろうと体の向きを変えると、落ち着いた表情で別の絵に見入っている光の姿が目に入った。浅く被っていたニット帽をいつの間にか脱ぎ、栗色の髪を後ろで簡単に結んでいた。
駆け寄ろうとして徳田は足を止めた。数日前に真知から言われたアドバイスを思い出したのだ。
『彼女が集中して鑑賞しているようだったら、無理に二人同じペースで並んで見る必要はないんです。お互い自分の好きなペースでいいんです』
徳田はモーリス・ドニの作品を乗り出すようにして見ている光を遠くから眺めた。彼女の人より大きめの耳が、心なしかいつもより立っているように見える。徳田は古いアニメ―ション映画に出てくるような、耳をピンと立てて人の話を聞く野うさぎを思い出して、笑みを浮かべた。
慌てることはない。彼女は集中して絵を見ているんだ、オレはオレで作品を楽しもう。
徳田は自分が見ていた壁のほうに戻っていった。
しばらくして、大胆な筆致で描かれたセザンヌの《サント=ヴィクトワール山》をじっと眺めていると、追いついた光が何も言わずそっと横に立っていた。
光と目が合う。光が一瞬見せた控えめな笑みに心奪われながらも、まちさんに相談して正解だったと徳田は考えていた。真知の言葉を思い出す。
『速度が合って再び二人並んだときに小声で言葉を交わす、または目や口元で微笑みを交わすんです。人知れずそっと交わされるやり取りってロマンチックだと思いませんか?』

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ポール・セザンヌ《サント=ヴィクトワール山》c.1904-1906、Bequest of Robert H. Tannahill

 

デート会議は純喫茶ラピスラズリで

神保町の片隅、路地裏にある蔦が生い茂った喫茶店の前で男二人が言い争っていた。
その内のひとり、近くでブックカフェを営む堀江のよく響く大きな声は、純喫茶ラピスラズリの店内にも丸聞こえだった。ラピスラズリの女主人、坂岸真知は動じることなく、黙々とティースプーンを磨いていた。テーブル席でくつろいでいた数名の客達のほうが外に気を取られていた。
「大丈夫、大丈夫。まちさんは優しい人だから」
堀江は徳田の帰路を断とうと道の真ん中で仁王立ちになって、カーキ色のセーターを着た胸を反らせた。
「いや、優しいとかそういう問題じゃないですよ。酒も入っていないのに初対面の女の人に自分の恋バナを赤裸々に語るなんてできないですよ」
「なるほどね。そうだ、酒は置いてないけど、近いものがあるからそれでも飲もうか」
意気揚々と話す堀江を見ながら、徳田は堀江に相談したことを悔やみ始めていた。徳田が大学とバイト先のちょうど中間にある堀江のブックカフェに通うようになって1か月ほどが経っていた。人懐っこい堀江の性格に押されるようにして、ぽつりぽつりと会話をするようになり、先日、今抱えている恋愛問題をつい堀江に話してしまったのだ。
「堀江さん、面白がっているだけでしょ。人の恋愛を過剰に操作しようとするのは年寄りの始まりですよ」
「言うなあ、徳田君。オレまだ31だよ?20歳の君からしたら年寄りだけどさ。でも、アートに関することならまちさんに聞いて損はないって」
徳田は紋章のようなデザインが入ったステンドグラスの窓や、軒下の深い青紫色の木製のドア、華奢な造りの洋灯に目をやった。趣のある店構えは、確かに何かしらに造詣が深い人物がやっていそうな店ではあった。
徳田の一瞬の緩みを見逃さず、堀江はまあまあ、任せてと言いながら徳田の前を通り過ぎ、ラピスラズリのドアを開けた。
鳴り響くドアチャイムの音色に混じって、堀江が声を落として囁いた。
「あ、まちさんはここらでも有名な美人だから」
カウンター前に佇む、ドアの色と同じ深い青紫色のワンピースを着た女性を見た徳田は、心の中で呟いた。
堀江さん。その説明いらない、一目でわかるよ。
整った目鼻立ちもそうだが、何より彼女の思わず見つめたくなるような透明感のある瞳に徳田は目を奪われた。落ち着いた雰囲気から30歳は超えているようにも見えるが、白い肌や肩までの黒い髪は美しく、潤いがあり、年齢が読めなかった。
「いらっしゃいませ」真知はまっすぐと二人を見て立っていた。
「今日は若者を連れてきたよ。あのブランデーを珈琲に入れるやつをもらえるかな」
堀江はいつものカウンター席に座ると、ドアの前で立ち尽くす徳田に手招きした。
真知は緊張した面持ちでカウンター席に着いた徳田に、そっとメニューを差し出した。
「お客様もカフェ・ロワイヤルでよろしいですか」
30分後、徳田はカウンターの中の丸椅子に座る真知に、近藤光との今までの経緯を自ら語り始めていた。
カフェ・ロワイヤルを飲むうえでの一連の演出、スプーンの上でブランデーを浸した角砂糖に火をつけ、青白い炎とブランデーの香りを楽しむ大人な一興に徳田の気持ちは高揚したようだった。
「彼女とは大学は違って、バイト先の塾が一緒なんです。休憩室でいつも何人かで話したりするんですけど、この前たまたま二人っきりになった時に彼女が絵を描くのが好きだって話になったんです。高校の時に美術部に入っていて油絵をやっていたって言ってたかな。その話の流れで一緒に美術館に行こうってなって」
隣で聞いていた堀江がへぇと声を上げた。
「徳田君、自分から女の子を誘ったりしなさそうに見えるのに、できる男だなあ」
背は高いが、細い目以外にこれといった特徴もない平均的な顔立ちでいつも当たり障りのないシャツやジーンズを履いている徳田は目立つタイプの男でもなければ、見た目とは裏腹に内面は野心家でアグレッシブという男でもなかった。
「普段ならできませんよ。でもあの時はなぜだかすんなり言えたんです。なんでだろう。彼女のことをいいなって思っていたけど、デートに誘おうとまでは思っていなかったし」
「導きだよ、偶然の導き、恋のひらめき」
堀江が徳田の耳元で楽しそうに囁く。
「堀江さん、酔ってます?それともオレが酔ってます?なんだかベラベラ喋っちゃってるし」
真知と堀江は顔を見合わせた。
「カフェ・ロワイヤルで酔う人って初めて見たよ。徳田君、もしかしてお酒弱い?」
堀江の問いに徳田は、ビールも飲めないくらいですと小声で答えた。
徳田にグラスに入った水を差し出しながら、真知が言った。
「偶然の導きがあったかもしれませんね。愛情の発生には案外必要なものかもしれませんよ」
徳田は真知からもらった水を一気に飲み干した。堀江はそんな徳田から視線を移すと真知に笑顔を向けた。
「そこでね、ここからがまちさんの出番なんだよ。アート関係に詳しいまちさんに美術館デートの極意を徳田君に伝授してあげてほしいんだ」
「美術館デートなんて初めてというか、美術館自体ほとんど行ったことがないんです。彼女はたまに一人で行くみたいで、今回行く上野の森美術館の『デトロイト美術館展』でも、どうしても見たい絵があるって言ってました。でもオレはアートに興味があるわけでもないし、ともかくデートが不安なんです」
徳田は自分でも驚くほど素直に告げた。温もりを感じさせる眼差しで真剣に話を聞いてくれる真知の前だと、虚勢を張る必要などないように思えた。
真知はカウンターテーブルに視線を落とし考え始めた。
「あの展覧会は見にいきました。モネ、ドガ、ゴッホ、マティス、ピカソなどヨーロッパ近代絵画の傑作がずらりと並んでいて驚きました。日本初公開の作品も多くあって、見応えのある素敵な展覧会でしたよ。美術館に普段足を運ばない方でも十分に楽しめる展覧会だと思います。美術館デートについてですが、私は美術館にはよく足を運びますが、美術の専門家でもないですし、デートの経験も少ないほうでお役に立てるかどうかわかりませんが」と前置きしながら真知はぽつりぽつりと語り始めた。
彼女が絵を好きならじっくり見たいかもしれない、彼女の様子を見ながら鑑賞するペースを決めること、少し離れて互いのペースで見ることになったとしても時折彼女の存在に意識を置き、近くにいくことなどを真知は提案した。
「なるほど、彼女の望むちょうどいい感じを探ればいいんですね」
徳田の理解に真知は頷いた。
「彼女だけでなく徳田さんにとってもちょうどいいと、尚いいと思います。彼女が楽しんでいるかどうかばかりを気にするのではなく、徳田さん自身も作品を楽しむことも大事なことだと思います」
「楽しむかあ。実はどんな風に作品を見たり楽しんだりしたらいいかよくわからないんですよね。有名な絵を見たら、おっーて思うし、なんとなくこの絵いいなとかは思うけど」
「その気持ち、ちょっとわかるなぁ」堀江が細い目をして呟いた。
真知はしばらく考えてから口を開いた。
「私もたまにするんですが、まずは作者名やタイトルなどは見ずに、自分の部屋にもし飾るならどの作品がいいかという視点で見てみるのはどうでしょうか。そうすると、その作品の良さはどこだろうなんて難しく考えたりすることなく、自分の好きな作品を探せますし、自分の部屋にその作品が飾られるのをイメージしたりすると楽しいですよ」
「そっか、そのシミュレーションはいいかも。やってみようかな」
徳田は真知と話しているうちに段々と美術館デートに対して前向きな気持ちになってきていた。
「見終わった後、彼女にも同じ質問をすると、話が弾むかもしれませんね」
徳田は光と二人、美術館近くのベンチで暖かい飲み物を片手に絵について冗談交じりに話し合う姿をイメージしてみた。
満足そうな表情をしている徳田の顔を覗き込んで堀江は言った。
「ね、まちさんに相談してよかったでしょ?」
「はい。とても勉強になりました。ありがとうございました」
「まちさんのおかげで美術館デートはうまくいきそうだね。それで、どうなの?彼女も徳田君のこと好きそうなの?」
「それが、よくわからないんです。いつもニコニコしていて、バイト先で僕がミスったりするとフォローしてくれたりするんですけど、僕にだけ特別そうってわけじゃないし。みんなに対して面倒見がいいんです。それに実家からの仕送りに頼らないで自分で生活費を稼いでいるとかで、バイトを掛け持ちして忙しそうで、バイトが終わったらすぐに帰っちゃうし、そんなにゆっくり話したこともないんです。よく考えたら、そもそも彼女のことよく知らないのかも」
話しているうちに徳田は急にまた不安に駆られ始めた。
「そんな浅い関係なのに、初デートで慣れない美術館なんてハードル高かったのかも」
うつむき考え込んでしまった徳田を見て、真知は言った。
「そんなことないですよ」
「え?」
顔を上げた徳田に真知は優しく微笑んだ。
「徳田さん、まだよく知らない関係ならばこそ、デートで美術館はいいかもしれません。だって、美術館は………」

 

5限目の授業に出ると言って、少し頬を赤くして徳田は帰っていった。店内は窓から西日が差し込み、どこか寂し気な雰囲気が漂っていた。テーブル席でひとり珈琲を啜っていた老人がゆっくりとした足取りで店を後にすると、店内には真知と堀江だけになった。
「恋だな。あれこそまさに恋だね。カフェ・ロワイヤルに酔ったんじゃなくて、デート前の恋の興奮に酔ったんだな」
堀江の言葉に真知も頷き、同意した。
「徳田さんご本人が自覚している以上に、もうすでに彼女に対する想いが大きくなってきているのかもしれませんね。そんな中のデートですからきっと記憶に残る大事なデートになるでしょうね」
堀江は追加注文した珈琲を一口飲んでから、溜息をついた。
「いいなあ、デートかぁ。嫁さんとの初デートの時の気持ちとか忘れちゃったなあ。まちさんの思い出のデートはやっぱり美術館デート?」
真知は洗い物の手を止めると、宙を見つめた。
「そうですね。あれはデートと言えるものだったかわかりませんが。その人の大好きな作家の展覧会にいって、3時間かけて二人で見て回りました。彼の解説も楽しみながら」
「3時間!?しかも解説付きかあ。まるで課外授業だね」
「解説付きといってもそれぞれ黙って絵を見ている時間がほとんどでしたよ。でも確かにあれは授業でした」
話しながら真知の視線はカウンター横にあるアンティークの楽器、ヴァージナルに注がれていた。
「そういえば、あの古い楽器の音最近聴いてないな。久しぶりに聴きたいな。まちさんが店引き継いで間もない頃、よく弾いてたよね」
意識がここにないような、ひとりだけの世界にいるような顔をしてヴァージナルを演奏していた真知の顔を堀江は思い出した。
あの頃に比べるとまちさんも雰囲気が変わったような気がする。もっとなんて言うか、苦しそうだった。
真知は植物をモチーフにした装飾が側面に施された木製のオルガンのような楽器の前に立つと、撫でるように楽器に触れた。
「思い出の展覧会にまつわる曲を弾いてみましょうか。私の大好きな曲です」
「ぜひお願いします」
堀江は体をヴァージナルのほうへと向けた。
やがて消えていくであろう西日の上を漂うように、ヴァージナルの優しい、さざ波のような音色が店内に響いた。
切ない調べだなと思いながら堀江は聴き入っていた。それはオランダの画家・フェルメールが生きた時代、17世紀に作られたバロック楽曲だった。J.P.スヴェーリンク作曲「涙のパヴァーヌ」。
ふいに堀江は2、3年前に真知がよく弾いていた曲だったことを思い出した。
そうか、あの頃まちさんは恋人との思い出の曲をずっと弾いていたのか。

 

 

彼女がどうしても見たかった一枚

徳田と光は付かず離れずの距離で絵を見て回っていた。時折顔を近づけて言葉を交わす時、その言葉が短ければ短いほど徳田の胸は妙に高鳴った。
美術館の雰囲気にも慣れてきた徳田は、有名なゴッホの自画像の迫力に圧倒されたり、真知に教えてもらったように自分の部屋に飾るならどの絵がいいのかを考えたりしながら、展覧会自体を楽しんでいた。

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フィンセント・ファン・ゴッホ《自画像》1887、City of Detroit Purchase

20世紀のフランス絵画の章にさしかかったところで、少し先を行っていた光が1枚の絵の前でじっと立ち尽くしていた。
ジョルジュ・ルオーの《道化》。尖った白い帽子に赤い付け鼻をした、疲れ果てたようなピエロ姿の男が、スピード感のある力強いタッチで描かれている。こちらを横目で見つめる眼が印象的だ。
その眼に呼応するかのように絵を見つめる彼女の横顔には、いつもの明るい彼女とは違った静かな眼差しがあった。
彼女が見たいと言っていた絵はこれだろうか。
徳田は彼女が何を思っているのかを想像してみた。それは憶測でしかなかったが、ルソーの絵の中の表舞台では見せないピエロの深い悲しみや怒りに自分の気持ちを重ねているんじゃないかと思った。
慣れない東京生活の中で周りにも過剰なほど気を配り、実家の家族にも頼らず邁進する日々。彼女はいつも頑張りすぎなんだと徳田は思った。そう思わせるほど、彼女自身が疲れた表情でルソーのピエロを見つめていた。
彼女は何かを考えているような表情のまま、ゆっくりと次の展示室へと向かうスロープを降りていった。徳田も黙って少し後ろから彼女のあとをついていった。
最後の部屋では、展覧会のまさにクライマックスと言える有名な名画達が並んでいた。モディリアーニ、マティス、ピカソの作品が壁を埋め尽くしている。
光の表情はぱっと明るくなり、足早にモディリアーニの作品を鑑賞する人々の群れの中に混じっていった。
きっと彼女は今オレのことを忘れているに違いないと徳田は思った。でも、首を少し傾けたモディリアーニの描いた女性像を、同じような首の角度をして嬉しそうに眺めている光を見ているだけで徳田は満足だった。

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アメデオ・モディリアーニ《女の肖像》1917-1920、City of Detroit Purchase

光はゆっくりと一枚一枚作品を丁寧に見ながら、モディリアーニ、マティスと進んでいった。
ピカソの絵の前でまた光の表情が変わった。テーブルに肘をつきながら何かを読んでいる長い黒髪の女性。顔やテーブルはデフォルメされ歪んだり延びたりしている。テーブルの上の読み物に注がれる女性の視線。リラックスした口元。
ピカソの《読書する女性》は、ピカソの恋人だったドラ・マールが本を読む姿が描かれている。恋人たちの幸福な生活の空気感が伝わってくる一枚だ。
光はうっとりとした表情で絵を見つめている。徳田にはその表情、眼差しが幼い少女のように見えた。混じりっけなしの憧れ、願い。
彼女がどうしても見たいと言っていたのは、きっとこの絵だ。
光に近づくと、隣に並んだ。気づいた光が徳田を仰ぎ見る。徳田は自然とにじみ出た笑みを彼女に向けた。光も微笑み返す。
徳田は心の中で呟く。
彼女がいい。オレが幸せにするのは彼女だ。

 

「徳田さん、まだよく知らない関係ならばこそ、デートで美術館はいいかもしれません。だって、美術館は相手がどんな人なのかを知ることができる場所ですから。どんな作品を好み、何を思うのか。アート作品の前では誰でも素直な顔をみせてしまうものです」

 

終わり

 

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第1話「悩める若き三代目とフルーツサンドウィッチ」

 

 

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「デトロイト美術館展 ~大西洋を渡ったヨーロッパの名画たち~」上野の森美術館 フォトレポート

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