2018年は日本スペイン修好通商航海条約(1868年)に基づく両国間の外交関係樹立150周年の節目にあたります。この記念すべき時節に際し、古くよりスペインと結びつきのある長崎の地にて、スペイン現代写真展「Women&Women」を開催する運びとなりました。
本展は、現代写真の分野において、スペイン内外を問わず高い評価を得てきた女性写真家5名の作品計13点から構成され、女性による女性の写真表現に焦点を当てた内容となっています。
女性的な身体を具体と抽象の狭間で探求するイサベル・ムニョス(1951-、バルセロナ生)、独自の色彩感覚にもとづき隠喩的なフィクションの世界を演出するオウカ・レエレ(1957-、マドリード生)、風景と身体のイメージを重ね合わせることで詩的情緒溢れるヴィジョンを創り出すガブリエラ・グレッチ(1961-、マドリード生)、陰影や立体感といった現実的要素を剥ぎ取ることで幻影的なイメージを出現させるベアトリス・モレノ(1971-、トレド生)、そして、現実と虚構の閾にて人間精神の在り方を洞察するソレダ・コルドバ(1977-、アビレス生)。彼女たちの制作活動は、それぞれ異なる表現様式によって立つものの、形態の探求や表現上の革新性といった点に共通事項を持っています。
本展は、各写真家の作品を併せて展示することで、それぞれのオリジナリティがより際立つ内容となっているだけでなく、スペイン現代写真における一つの展望をご覧いただける貴重な機会だといえます。
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上位美術館・ギャラリー
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