西南戦争は、1817年(明治10)、現在の熊本、大分、宮崎、鹿児島を舞台として、西郷隆盛を首領とした薩摩士族が起こした日本最後の内戦です。
西南戦争浮世絵は、刻一刻と移り変わる戦況を、リアルタイムで庶民に伝えた多色摺木版画です。絵師たちは、新聞記事などの限られた情報をもとに想像力を駆使し、時には虚構を交えながら、臨場感あふれる描写で戦場の様々な場面を描きました。
出版された浮世絵は、薩軍の進撃や陣中でのエピソード、新聞で風説された薩摩士族の妻子で構成された女軍隊の活躍など薩軍よりに描かれたものが多く、薩軍の動向に世間の強い関心が集まったことがわかります。
中でも首領である西郷にスポットを当てた作品はとりわけ多く、当時の西郷人気の高さがうかがえます。戦争が収束した後もその需要は哀えず、西南戦争に取材した歌舞伎の役者絵や子供が遊ぶ双六などのおもちゃ絵などが売り出されました。
この度の展覧会では、当館所蔵の300点以上の西南戦争浮世桧コレクションの中から厳選した90点余りをご紹介します。
当時の人々を強く惹きつけてやまなかった西南戦争浮世絵の世界をどうぞご覧ください。
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