秋開催の官展への出品を続けた鏑木清方にとって初秋は制作の季節でした。制作にいそしむ日々の合間に、つくつく法師やこおろぎの鳴き声、空の千切れ雲、室内に差し込む日射しの変化に秋の訪れを感じ、展覧会が終わると、光が冴える月を眺め、燈火の下で書に親しみ、秋の夜長を楽しみました。美しい女性を多く描いた清方ですが、人物を描いていてもその裏には季節への感覚が強く働いている、と述べています。
本企画展では《桜もみぢ》や《虫の音》など秋の情趣を描いた作品を展示し、清方が持つ繊細で豊かな季節の感覚から生み出された美の世界をご紹介します。
開催期間
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上位美術館・ギャラリー
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