田中一村(1908~77)の生誕110周年を記念し、当館収蔵の一村の作品5点を初公開する展覧会を開催いたします。
一村は、生前は無名に等しかったものの、美術番組で取り上げられたことをきっかけに近年再評価の著しい画家です。50歳で奄美大島へ移住し、亡くなるまでの20年間、それまで日本画の題材となることのなかった亜熱帯の生きものを写し描いて、独自の画境を拓きました。
本展では、この奄美時代に制作された稀少な作品のうち、「白花と赤翡翠」「熱帯魚三種」のほか、最高傑作と名高い「アダンの海辺」(個人蔵、展示期間8/24~9/24)を特別に展示します。また、写生にもとづき濃密な花鳥画を描いたことで、時代を超えて一村と通じ合う伊藤若冲、東京美術学校の同級生であった東山魁夷の作品や、一村が学んだ中国画・文人画・琳派の作品、近代の花鳥画、陶磁や漆工芸も併せて紹介します。奄美を愛した孤高の画家・一村の世界を、豊富な関連作品と共に辿る展覧会です。
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