「自分の希望や思いが通らぬのが人生であり、世の中です。自分の思いが通らぬということは、ことばを変えれば〈負け〉ですね。」これが相田みつをの人生観でした。続けてこうも書いています。「自分の思いが通って、カッコよく勝つことなどはごく稀で、ほとんどは〈負け〉になる。それが人生じゃないかと私は思うんです。それならば、当たる確率の少ない〈勝ち〉の方へ的を合わせないで、確率の圧倒的に多い〈負け〉の方へ合わせておくほうがいいんじゃないか、というのが〈負け〉の人生ばかり歩いてきた私の持論です。だから負けることが人生の基本だ、と性根をすえるんです。」勝つことがもてはやされる時代の中で、相田みつをは敢えて負ける人生を選択したと言えます。本展は、作品の中核にある〈負けることの尊さ〉について、様々な作品を通して紹介するものです。
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