洋画家・宮本三郎(1905―1974)は、生涯にわたって、人物を中心に、さまざまな画題に取り組みました。本展ではそのなかから、なにげない室内風景や、穏やかな日常生活の一場面を切り取ったような、「親密」な雰囲気の漂う作品群を中心にご紹介します。 画家と描かれた人物との距離感が、なんとなく近しいもののように感じられたり、あるいは家庭生活なと、どこか私的な領域が垣間見られたりするような絵画たち。美術や文学において、こうした身近な題材を扱いつつ、そこに作者や描かれたものの内面的な世界が示唆されるような傾向を、親密派(アンティミスム)と呼んでいます。描き手や、描かれたひと・ものの気配や息遣いをそこに感じるとき、たとえそれが劇的な場面でなくとも、私たちの想像力は掻き立てられます。
本展ではまた、静物画や素描作品もあわせて展示します。いつもより少し情感に満ちた、宮本三郎の作品世界をお楽しみください。
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