安野光雅(1926年~)は国際アンデルセン賞を受賞し、文化功労者に選ばれるなど、国内外で高い評価を受ける画家・絵本作家です。このたび、津和野町立安野光雅美術館のご協力により、安野光雅絵画展を前後2回に分けて開催します。
前期「御所の花」では、吹上御所のお庭に咲く植物を描いた絵画作品全130点を一堂に展示します。天皇、皇后両陛下が、平成5年12月からお住まいになられている吹上御所。四季折々に様々な表情を見せるこのお庭は、お二人で相談され、時には陛下ご自身も鍬や鎌を手に、時間をかけてつくられたお庭です。安野は、両陛下の本の装丁をしたご縁で、平成23年3月から1年あまりかけて、数十回御所のお庭に通い、水彩の淡い描写で植物を描きました。阪神・淡路大震災の後、被災者の遺族より贈られた種から育てられているヒマワリ。天皇陛下のお考えで、御所に棲みついたタヌキの餌として残し増やされているクサイチゴ。皇后陛下ゆかりのバラ「エンプレスミチコ」など、丹精こめて育まれている草花のやさしい風情が印象的な作品ばかりです。
後期「絵本の世界」では、図書館でも人気の「シンデレラ」や「ガリバー旅行記」をはじめ、「野なかの薔薇」「蛍の光」などの唱歌の景色を描いた「歌の風景」、ウイットに富んだ楽しい「空想工房の絵本」など、70点の絵画作品を展示します。いずれも、小さな作品ながら、一枚の絵の中には、多くの興味深いことがらが描かれ、見る者の好奇心をかきたてて止みません。親しんできた絵本の「原画」を見ることができるまたとない機会。是非、ご家族でお楽しみください。
開催期間
-
上位美術館・ギャラリー
画像
アクセス数
10
1
11