《巨人》1956年、インクほか・紙、東京国立近代美術館蔵
日本の戦後美術を代表する一人である池田龍雄の回顧展です。
1928 年に佐賀県伊万里市に生まれた池田は、特攻隊員として訓練中に敗戦を迎えます。占領期に故郷の師範学校に編入しますが、軍国主義者の烙印をおされ追放にあいました。戦中から戦後の大きな価値の転回に立会い、国家権力に振り回され続けたこの体験が、池田の原点を形作りました。
1948 年、画家を目指して上京した池田は、岡本太郎や花田清輝らによる「アヴァンギャルド芸術研究会」に飛び込みます。以後、文学、演劇、映像とジャンル横断的に繰り広げられる戦後美術のなかで、多彩な芸術家や美術批評家と交わりながら、自らの制作活動を展開していきます。
個人として厳しく社会と向き合いながら、一個の生命として宇宙の成り立ちを想像する。90 歳を目前に控えたいまもなお歩み続ける彼の画業は、時代と切り結び思考する苦闘の足跡であり、戦後から現在にいたる日本の美術や社会のありようを映し出しています。
練馬区立美術館では1997 年に「池田龍雄・中村宏」展を開催しており、今回は練馬では20 年ぶりの池田龍雄回顧展となります。本展では、50 年代から第一線で活躍し続ける池田の作品に息づく、戦後美術の現在形に迫ります。
開催概要
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■会期:2018年4月26日(木)~6月17日(日)
■時間:午前10時~午後6時 *入館は午後5時30分まで
■休館:月曜日 *ただし、4月30日(月・休)は開館、翌5月1日(火)は休館。
■料金:一般800円、高校、大学生および65~74歳600円
※中学生以下および75歳以上無料、
※障害者(一般)400円、障害者(高校、大学生)300円
※団体(一般)600円、団体(高校、大学生)500円
※ぐるっとパスご利用の方300円(年齢などによる割引の適用外になります)
※一般以外のチケットをお買い求めの際は、証明できるものをご提示ください。
(健康保険証・運転免許証・障害者手帳など)
※障害をお持ちの方の付き添いでお越しの場合、
1名様までは障害者料金でご観覧いただけます。