ビデオアートの父 ナムジュン・パイク展

ARTLOGUE 編集部2017/10/17(火) - 12:17 に投稿

展覧会『ビデオアートの父 ナムジュン・パイク展』が、12月3日まで鹿児島・湧水町の鹿児島県霧島アートの森で開催されている。

世界で初めてテレビとビデオを用いたアート作品を発表し、「ビデオアートの父」と呼ばれるナムジュン・パイク。1932年に韓国・ソウルで生まれたパイクは、朝鮮戦争勃発後に日本へ移住。東京大学で音楽を研究し、卒業後にドイツへ渡ってカールハインツ・シュトックハウゼンやジョン・ケージらと出会った。その後に芸術運動「フルクサス」に参加し、1963年の初個展において、世界初のビデオアート作品を発表した。その後はテレビやビデオを用いたパフォーマンス、インスタレーションをはじめとする数多くの作品を残し、2006年にアメリカで死去。

同展では、ワタリウム美術館所蔵のコレクションを軸に、ブラウン管モニターを使った立体作品、フルクサスの資料、1980年代から坂本龍一とのコラボレーションへ展開した映像作品などを展示。日本におけるメディアアートの源流を探る。さらにパイクとのコラボレーションも行なったヨーゼフ・ボイスの関連作品も紹介している。

11月5日にはエリック・サティやジョン・ケージ、坂本龍一、武満徹らの楽曲を演奏する記念コンサート『パイクをめぐる作曲家たち』が開催。展覧会の会期中には坂本龍一と和多利浩一、和多利恵津子が出演し、今年1月にDOMMUNEで放送された番組のリピート上映なども行なわれる。詳細は霧島アートの森のオフィシャルサイトで確認しよう。

 

アーティスト紹介

ナムジュン・パイク

韓国のソウルに生まれ,朝鮮戦争勃発後,戦禍を逃れて日本に移住。東京大学文学部で音楽を研究し1956年に卒業。その後,現代音楽を学ぶために渡独,カールハインツ・シュトックハウゼンやジョン・ケージといった,20世紀を代表する音楽家と出会い触発される。
1961年には,ジョージ・マチューナスと出会い国際的な芸術運動「フルクサス」に参加。初個展で世界初のビデオアートを発表し,その後もメディアやテクノロジーについて先鋭的な作品を発表し続けた。2006年アメリカにて没する。

 

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