絵画

画中のよおそい

ARTLOGUE 編集部2019/03/21(木) - 02:31 に投稿
古今東西、人は自らのよそおいに工夫を凝らし、楽しんできました。とりわけ19世紀パリでは、ジャーナリズムの発展とともに、現代につながるモード(流行)が生まれます。ほどなくして日本でも、外国のファッションが様々なかたちで受け入れられ、独自の発展を遂げました。時代時代の美術作品に描かれた人物も、当時の社会経済や文化を映しだす多様なよそおいに身を包んでいます。本展では、イギリスとフランスを主とした近代西洋から現代日本までの美術作品にあらわれたファッションについて、当館の所蔵品を中心に紹介します。さらに、画中の人々の服を着る・脱ぐ行為や、身体と服の関係性にも注目し、作品の中のファッションがつむぐ物語を紐解きます。 【関連企画】 (1)ワークショップ+ミニレクチャー「19世紀ファッションの秘密と裏側」 講師:筒井直子氏(京都服飾文化研究財団学芸員) 日時:6月2日(日)午後2時~(90分程度) 会場:集会室 費用:100円(保険代) *事前申込みが必要です(電話028-621-3566)。先着15名(高校生以上)。 (2)ワークショップ「私のよそおい」 講師:齋藤千明氏(美術作家/白鷗大学教育学部准教授) 日時:5月19日(日)午後1時30分~午後4時30分 会場:企画展示室+集会室 費用:500円(材料費) *事前申込みが必要です(電話028-621-3566)。先着20名(どなたでも、小学生未満の幼児は保護者同伴)。 (3)ギャラリー・トーク(担当学芸員による解説) 日時:4月20日(土)午後3時30分~/5月12日(日)、6月16日(日)午後2時~ 集合場所:企画展示室入口 *申込みは不要です。当日の企画展観覧券が必要です。いずれも30分程度。

生誕100年 堀 文子 追悼展 ― 旅人の記憶 ―

ARTLOGUE 編集部2019/03/16(土) - 02:35 に投稿
野山の草木や自邸に咲く四季折々の花々の姿を描きとめ、「花の画家」とも呼ばれる堀文子氏。抽象的な表現や遊び心のあるモチーフ、顕微鏡を通して見えるミクロの世界など、自然への畏敬や生命の不思議に対する感動を持ち続け、独自の感性と表現によって多彩な作品を世に送り出してこられました。 本展では、“群れない、慣れない、頼らない”を信条に100年の人生を歩んだ孤高の女流画家・堀文子氏の創作の軌跡を、初期作品から最後の作品となった「紅梅」まで100余点で紹介いたします。 【会場】 京都高島屋7階グランドホール(京都市下京区) 【入場時間】 10:00~19:30(20:00閉場) ※最終日(4月22日)は16:30(17:00閉場) 【巡回先】 日本橋高島屋S.C.本館8階ホール(東京都中央区) 会期:5月15日(水)~5月27日(月) ※会期は変更になる可能性があります。 ※主催、展観作品等、京都会場と異なる可能性があります。

水を見る ― 秘めたるかたちと無限のちから

ARTLOGUE 編集部2019/03/16(土) - 02:34 に投稿
水は、私たちが生き、生活を豊かに送る上で欠かせないものです。生命を育むとともに、暮らしの中では、料理に使う、さまざまなものを洗う、流すなど、じつに多くの場面で水に触れています。しかし、その存在が当たり前であるがゆえに、断水や災害に直面してはじめて水の大切さを思い出します。 一方で、人々は古くから、水が絶え間なく変化する姿に魅了されてきました。水の姿を見事に描いた作品も名画として多く残されています。音をたてて小川が流れる様を見るとき、水車や噴水から落ちる先を目で追うとき、私たちは、水の「かたち」や「ちから」、その美しさや音に魅せられ、感動を覚えることがあります。普段の暮らしや近所の公園で目にしている水も、少し見方を変えるだけで、その姿に心が動きます。 本展では、水がふとした瞬間に見せる「かたち」と「ちから」に焦点をあて、その姿の成り立ちを紐解いていきます。また、“水を見る”展示装置の体験を通して、水の流れ、滴、波、渦などの美しさに触れ、楽しく感じるためのヒントをご紹介します。いつも目にしている「水」を新しい視点で見ることで、私たちの身の回りに溢れる水のふしぎな魅力を捉えなおす機会となれば幸いです。 【会場】INAX ライブミュージアム「土・どろんこ館」企画展示室

モダン・ウーマン ― フィンランド美術を彩った女性芸術家たち

ARTLOGUE 編集部2019/03/16(土) - 02:33 に投稿
19世紀後半から20世紀初頭のフィンランドでは、ロシアからの独立運動、そして1917年に誕生する新しい国家の形成と歩調を合わせて、社会における女性の立場や役割に大変革が起こりました。美術界においても、19世紀半ばに設立されたフィンランドで最初の美術学校は、当時のヨーロッパではめずらしく、創立当初から男女平等の美術教育を奨励しました。この時代の女性たちは、奨学金や留学のチャンスを掴み、国際的な環境で研鑽に励みながら、芸術家としてのキャリアを切リ開くことができたのです。 日本とフィンランドの外交関係樹立100周年を記念した本展は、独立前後のフインランドを生き、同国の近代美術に革新をもたらした女性芸術家たちに焦点を当てる、日本で初めての試みです。この展覧会は、フィンランド国立アテネウム美術館の企画によよって欧米3都市で開催された国際巡回展をベースに、日本オリジナルの内容に再構成したものです。 同美術館のコレクションから、近年世界的にも注目を集めるヘレン・シャルフベック(1862-1946)やパリでロダンに学び、彼の代表作《カレーの市民》の助手も務めた彫刻家シーグリッド・アフ・フォルセルス(1860-1935)ら7人の女性芸術家を一堂に紹介します。 絵画、彫刻、素猫、版画など約90点の作品を通して、生涯にわたり独自の芸術表現を追い求めた、彼女たちの多彩な活動と功績を是非ご覧ください。

前原冬樹 木彫 ― 木に刻む時の記憶

ARTLOGUE 編集部2019/03/13(水) - 02:35 に投稿
どこから見ても本物にしか見えない…その精緻で写実を極めた類稀な技巧を超絶技巧と評されることも多い前原冬樹。一つの木の塊から細密にもののかたちを彫り出し、油彩で質感や風合いを表現することで、懐かしくも失われゆく風景や、ものの朽ち果て際の美しさをモチーフに作品をつくり続けています。 1962年、東京都に生まれた前原冬樹は、20代の頃、プロボクサーとして10年間活動。引退後は、32歳で東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻に入学。1998年、卒業制作として絵画と木彫による半立体の作品に取り組んだことを機に、以後、独学で木彫の道を歩む、異色の経歴を持つ作家です。 錆び付いた非常階段にそっと置かれた小さな折り鶴、使い込まれた自転車の皮のサドル、皿にぽつんとのせられた梅干し…前原冬樹ならではの感性によって生み出されるそれらの作品をじっと見つめていると、心に降り積もった記憶のかけらを凝縮した風景が鮮やかによみがえってきます。 本展は、前原冬樹の初期の作品から最新作まで約40点をご紹介する、西日本初の本格的な個展です。前原冬樹の木彫作品を存分に愛で、ご堪能いただければ幸いです。

伊庭靖子展 まなざしのあわい<br>Yasuko Iba, A Way of Seeing

ARTLOGUE 編集部2019/03/07(木) - 02:32 に投稿
画家の眼とモティーフのあわいにある世界に魅せられた伊庭靖子(1967-)は、触れたくなるようなモティーフの質感やそれがまとう光を描くことで、その景色を表現し続けてきました。自ら撮影した写真をもとに制作するスタイルは変わりませんが、近年、それまで接近していたモティーフとの距離が少しずつ広がってきました。空間や風景といったものへの関心が高まり、まわりの風景が広がることで、伊庭の絵画は新たな展開を見せています。 同展覧会では、東京都美術館で撮影した写真をもとにした絵画をはじめ、版画、さらに新たな試みとして映像作品を発表する予定です。

おめでとう!の春色展

ARTLOGUE 編集部2019/03/07(木) - 02:32 に投稿
藝大アートプラザでは、春の色をテーマにした「おめでとう! の春色」展を開催いたします。 和色名では桃色、撫子色、石竹色とも表現されるピンク、そして鮮やかな若草色=グリーンの 二色をモティーフに藝大のアーティストたちが絵画、版画、立体、陶芸ほか多彩な作品を制作・ 展示いたします。 桜と新緑に心が弾む季節、皆様にご高覧いただければ幸いです。

センス・オブ・スケール展

ARTLOGUE 編集部2019/02/22(金) - 02:45 に投稿
私たちは科学の進化とメディアの発達によって、目に見えない最小の物質から遠く離れた宇宙の果てまで、あらゆるスケールの事象について情報を得られるようになりました。その一方で、実際の大きさを体感することはとても難しいことです。アーティストにとってもスケールは、作品のコンセプトや展示空間こ影響する現代的なテーマの一つです。本展では、現代美術を中心に、精密な縮小模型から巨大化したオブジェ、視点を対象から離すことで広範囲の世界をとらえた写真や絵画、異なる縮尺が存在するインスタレーションなどを取り上げます。

奇蹟の芸術都市バルセロナ展

ARTLOGUE 編集部2019/02/21(木) - 02:55 に投稿
スペイン・カタルーニャ自治州の州都であり、地中海に面した港湾都市であるバルセロナは、古代に遡る豊かな歴史と、19 世紀の産業革命による経済・文化面の先進性とをあわせ持つ世界有数の国際都市です。また、この都市は芸術・食・スポーツなど様々な点で世界中の人々を惹きつけてきました。 本展では、その魅力の源泉を探るべく、バルセロナの近代化を促進させた都市計画の誕生(1859年)からスペイン内戦(1936-39 年)に至るまで、約 80 年間に生み出された芸術文化を辿ります。 アントニ・ガウディをはじめドゥメナク・イ・ムンタネー、プッチ・イ・カダファルクなど、バルセロナの魅力を語るに欠かすことのできない偉大な建築家たちの仕事はもとより、ラモン・カザス、サンティアゴ・ルシニョル、パブロ・ピカソ、ジュアン・ミロ、サルバドール・ダリら、カタルーニャが育んだ巨匠たちの作品を多数展示します。 絵画を中心に彫刻・家具・宝飾品・図面など多様なジャンルの作品約 150 点が並ぶ本展は、当時のカタルーニャに花開き咲き誇った芸術の精華を存分に味わって頂けるまたとない機会です。綺羅星のごとく並ぶ美術界きってのスターたちの共演をお楽しみください。