川俣正

タグチ・アートコレクション 球体のパレット

ARTLOGUE 編集部2019/04/03(水) - 02:30 に投稿
世界で繰り広げられる多様なアートを収集したのが「タグチ・アートコレクション」は日本の実業家・田口弘氏と、その長女・美和氏が親子二代わたって築き上げ、アジア、アメリカ、中東、アフリカ、ヨーロッパ各国のアーティストによる作品から構成されています。 その中から約70点を厳選した「タグチ・アートコレクション 球体のパレット」展は、世界中の現代美術がひとところに凝縮した展覧会です。

The Nature Rules 自然国家:Dreaming of Earth Project

ARTLOGUE 編集部2019/03/08(金) - 02:32 に投稿
本展は、Korean War 休戦後、65 年余りの歳月を経て非武装地帯(DMZ / Demilitarized Zone)に生まれた豊かな生態系を守り、生きとし生けるもの全ての共生を願って崔在銀(チェ ジェウン)が 2014 年に立ち上げた「Dreaming of Earth Project(大地の夢プロジェクト)」の構想を可視化する展覧会です。本展の題名となっている「自然国家」とは、人間ではなく自然が治める国、崔の理想とする国のことです。 かつて「アショカの森」展(2010年、原美術館)を開催するなど、アートの視点から生命を見つめてきた崔の集大成とも言える DMZ を舞台にしたプロジェクトの実現に向け、彼女に共感する多くのアーティストや建築家の英知と共に、まずは原美術館から歩み出します。

バブルラップ<br>「もの派」があって、その後のアートムーブメントはいきなり「スーパーフラット」になっちゃうのだが、その間、つまりバブルの頃って、まだネーミングされてなくて、其処を「バブルラップ」って呼称するといろいろしっくりくると思います。特に陶芸の世界も合体するとわかりやすいので、その辺を村上隆のコレクションを展示したりして考察します。

ARTLOGUE 編集部2018/12/24(月) - 17:18 に投稿

「バブルラップ:『もの派』があって、その後のアートムーブメントはいきなり『スーパーフラット』になっちゃうのだが、その間、つまりバブルの頃って、まだネーミングされてなくて、其処を『バブルラップ』って呼称するといろいろしっくりくると思います。特に陶芸の世界も合体するとわかりやすいので、その辺を村上隆のコレクションを展示したりして考察します。」は、世界的に活躍する現代美術家村上隆のキュレーションにより、日本の戦後の現代美術を捉えなおそうという展覧会です。

ニュー・ウェイブ 現代美術の80年代

ARTLOGUE 編集部2018/10/13(土) - 11:38 に投稿
1980年代は、現代史の中でどのような時代に位置づけられるでしょうか。日本では、昭和から平成へと時代が変わり、バブル景気に沸く一方、大きな事件や事故、災害に見舞われた時代でした。また、20世紀末の混沌とした世界情勢の影響を受け、人々の感情や内面が激しく揺さぶられた10年でもありました。 美術は、時に時代を映し出す鏡の

21世紀の美術 タグチ・アートコレクション展 アンディ・ウォーホルから奈良美智まで

ARTLOGUE 編集部2018/05/16(水) - 17:37 に投稿
マシュー・バーニー《Ms.-グッドヤー》1995年 © Matthew Barney

 

タグチ・アートコレクションは、実業家の田口弘氏が収集した国内有数の現代美術コレクションです。400 点を超えるコレクションは、出身地もさまざまで、グローバルに活躍する作家たちの作品からなり、いまの美術の動向を一望することができます。本展では、コレクションの中から、2000 年代に制作された作品を中心に、現代の美術作品を紹介します。

現代の美術の特徴のひとつに、作品の中に「美術とは何か」という自己言及性を抱えていることが挙げられます。アンディ・ウォーホルのように広告やアニメーションのイメージを取り込んだり、あるいは、過去の巨匠の作品を引用したりしながら、「私の考える美術」を提示しています。

また、ものをつくるという行為は、作家の体そのものから発する内的なものだという考え方もあります。民族やジェンダーを主題にした作品や、映像作品にみられる物語性を取り入れた作品は「私はなぜ私であるのか」を見る人に問いかけてきます。

起点としての80年代

ARTLOGUE 編集部2018/08/04(土) - 16:19 に投稿

1970 年代のコンセプチュアルでストイックな表現に対する反動から、80 年代の日本では絵画や彫刻の復権が唱えられ、好調な経済状況を背景として、色彩豊かで伸び伸びとした筆遣いの「ニュー・ペインティング」などが広まりました。

しかし、90 年以降の美術は、むしろ「おたく」など80 年代のサブカルチャーに影響を受けた表現が主流となります。そのため、それ以降、80 年代の美術は参照されることが少なくなってしまいました。近年、「具体」や「もの派」など1970 年代までの戦後日本美術に関する研究が国内外で急速に進んでいます。今こそ、70 年代と90 年代のはざまにある80 年代の日本美術について深く見つめる時期に来ていると言えます。約30 年を経た今日から振り返ると、80 年代は、今日の美術において重要なインスタレーションという形式、作品制作への参加や社会との関係への意識、オルタナティブ・スペース、 メディア・アート、「美術」という制度を相対化する視点、日常性や軽やかさを大切にする感性などが新たに生まれた、充実した時代であったことがわかります。本展では今日の視点から80 年代の日本の美術を見詰め直し、「起点」となる作品を紹介します。