富山県

河口龍夫 -ちのこうや-

ARTLOGUE 編集部2018/10/26(金) - 12:47 に投稿

日本を代表する芸術家である河口龍夫は、独自の哲学を背景に、物質への関心を根底に持ちながら、関係、生命、時間等、目に見えないものや不確かなものを可視化した数々の作品を制作してきました。その作品は、深い精神を備え、見るものに大きな創造力を与えます。本展では本や新聞等を用い、情報、知性、叡智等について思考してきた一連の作品群の新作として、情報過多な社会の中で人々がどのようにあるべきかという問題意識を、様々な情報を内包する広大な黒部近郊の自然や大地に重ね、作品と地域の環境が互いに呼応し合うような作品を発表いたします。


作家について|
河口龍夫(Kawaguchi Tatsuo 1940 年、神戸生まれ)
1965 年にグループ「位」の活動で注目を集めて以降、1970 年「第10回日本国際美術展 人間と物質」、1989 年「大地の魔術師たち展」 他、数々の展覧会に出品。兵庫県立美術館、名古屋市美術館、東京国立近代美術館等国内でも大規模な個展が開催されており、国際芸術祭、美術館でのグループ展、様々な場所で継続的に発表を行い、意欲的な制作活動を続けている。一方で、1983 年より筑波大学をはじめ倉敷芸術科学大学、京都造形芸術大学、金沢美術工芸大学等で後進の育成にあたってきた。

 

Waldmärchen(森の伝説)フロリアン クラール

ARTLOGUE 編集部2018/08/04(土) - 16:21 に投稿

このたび「入善町 下山芸術の森 発電所美術館」(以下、発電所美術館)では、音楽や映画、科学、建築に基づいた作品を制作するドイツ出身の現代美術作家フロリアン クラールの個展を開催いたします。

複雑な構造の形態をダイレクトに表した彫刻や映像作品を得意とし、アジアを中心に国内外の公共空間に数多くの作品を設置する人気作家の彼が、発電所の面影と歴史を感じさせる発電所美術館で新作を発表します。

今回フロリアンは、例えば、12世紀、19世紀、現代という時間的な隔たり、日本とヨーロッパといった空間的な隔たり、虚構と現実、さらには作家個人の経験を、音楽や映像によって一つにまとめ上げます。断片的に配置された物体と編集された映像は、その時代や場所といった固有の要素や特徴を持つ一方、普遍的な意味や共通項を含み、観る者は無意識のうちに物語を紡ぎ出すことでしょう。

現地制作された巨大な構造物と至る所に設置された断片的な作品が、音響や照明などの舞台装置や映像、音楽によって融合する壮大なインスタレーション作品は、その作品の中に観客が入り込み体感できる場でもあります。目だけでなく五感で感じることができる作品をぜひご覧ください。

高野山金剛峯寺 襖絵完成記念 千住博展

ARTLOGUE 編集部2018/06/11(月) - 12:51 に投稿
「高野山金剛峯寺 襖絵完成記念 千住博展」ポスター (Design: TSDO Inc.)

 

千住博(1958 年、東京生まれ)は、岩絵の具という素材や、自然と密接に関わっている日本画の理念を踏襲しながら、世界的視野にたち、今日にあるべき「美」を追求している画家です。

千住は、2015 年の高野山金剛峯寺開創1200 年を記念して、大主殿の「茶の間」と「囲炉裏の間」に新作を奉納します。

本展では、千住博が画業40 余年の集大成と位置付け、世界遺産・高野山金剛峯寺に奉納する渾身の襖絵と床の間からなる障壁画44 面を国内外で初公開いたします。併せて、2018 年に還暦を迎えた千住博のこれまでの主要作品も展観し、常に世界を見据え、日本画の新しい可能性を模索してきた、〈千住博作品の世界観〉をご紹介いたします。

 

デザインあ展 in TOYAMA

ARTLOGUE 編集部2018/04/26(木) - 21:26 に投稿

子どもたちのデザインマインドを育む番組 NHK E テレ「デザインあ」。本展は「デザインあ」のコンセプトを、体験の場に発展させた展覧会です。優れたデザインには、人と人、人とモノをよりよくつなぐ工夫があります。番組では、身のまわりに意識を向け(みる)、どのような問題があるかを探り出し(考える)、よりよい状況をうみだす(つくる)という一連の思考力と感性を「デザインマインド」ととらえ、多彩な映像表現をもちいて伝えてきました。デザインあ展は、この「デザインマインド」を、見て、体験できる展覧会です。2013 年に東京で開催された前回展から作品を新たにし、身のまわりにあるモノ・コトから概念までテーマをほりさげます。未来を担う子どもたちに、「見る」「考える」「つくる」ことの豊かさを体感してもらいたいと願っています。