歌川国芳(1797-1861)は、旺盛な好奇心と柔軟な発想、豊かな表現力を武器として、武者絵や戯画に新機軸を打ち出し、幕末にいたって浮世絵のさらなる活性化につなげた浮世絵師です。今日では「奇想の絵師」としてその人気は定着してきています。
親分肌の国芳を慕って多くの弟子が集いましたが、なかでも「最後の浮世絵師」と称される月岡芳年(1839-92)が特筆されます。国芳の奇想をよく受け継ぎ、さらに和洋の融合を推し進めた彼の作品は、近年再び高く評されるようになってきました。
本展では、国芳、芳年のほか、芳年とともに国芳門下の双璧とされた落合芳幾(おちあいよしいく)(1833-1904)などにもスポットを当て、国芳が切り開いたさまざまな新生面を弟子たちがいかに継承、変化させていったのかをたどってみる機会とします。人々の嗜好に合わせ最後まで新しい画題と表現に挑み続けた、国芳を領袖とする「芳ファミリー」の活躍をご覧ください。展示作品には残虐な絵も含まれます。ご用心!
なお本展は、名古屋市博物館が所蔵する浮世絵の二大コレクション-国文学者尾崎久弥(おざききゅうや)(1890-197)の幕末浮世絵を中心とする収集作品(尾崎久弥コレクション)と、医学者高木繁(たかぎしげる)(1881-1946)の国芳武者絵が大半を占める収集作品(高木繁コレクション)-の計2100タイトルほかより抜粋した名古屋市博物館の所蔵品から構成されるものです。
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開催概要
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会 期:2019年2月23日(土)~4月7日(日)
会 場:名古屋市博物館
時 間:9:30~17:00(入場は16:30まで)
休 館:月曜日、第 4 火曜日(2月26 日、3月26日)
料 金:一般 1,300(1,100)円、高大生 900(700)円、小中生 500(300)円
*( )内は前売および20名以上の団体料金
*前売券販売期間は12月1日(土)~2月22日 ( 金 )。名古屋市博物館、中日新聞販売店、主要プレイガイド、チケットぴあ(P コード=769-401)、ローソンチケット(L コード=43699)、セブンチケット、イープラスなどで販売
*名古屋市交通局の一日乗車券・ドニチエコきっぷを利用して来館された方は当日料金より 100 円割引
*身体等に障害のある方または難病患者の方は、手帳または受給者証のご提示により、本人と介護者 2 名まで当日料金の半額
*各種割引の重複利用不可
URL:http://www.chunichi.co.jp/event/yoshiyoshi/
■関連イベント
◯講演会「国芳と芳年の快感」
講 師:名古屋市博物館副館長 神谷 浩
日 時:2019年2月24 日(日)13:30~
*開場は13:00~
会 場:地下1階講堂(定員220名)
料 金:無料
*本展観覧券が必要。観覧済半券も可。
*当日9:30より整理券を展覧会場入口で先着順に配布(1観覧券につき1枚のみ)
◯展示説明会
講 師:名古屋市博物館学芸員 津田卓子
日 時:①2019年3月8日(金)/②2019年3月16日(土)
いずれも13:30~
*開場は13:00~
会 場:1階展示説明室
料 金:無料
*事前申込不要(当日先着100名)
◯博物館夜学 怪の集い(はくぶつかんやがく かいのつどい)
夜の博物館で浮世絵を鑑賞しませんか?「血みどろ絵」を中心に本展の見どころを学芸員が徹底解説します。夜ならではの楽しみ方も。
※解説作品には残虐な描写のものが含まれます。
講 師:名古屋市博物館学芸員 津田卓子
日 時:
①2019年3月3日(日) 17:00~19:00(受付開始は16:30~)
②2019年3月21日(木・祝)17:00~19:00(受付開始は16:30~)
会 場:1階展示説明室および展覧会会場
*夜学チケット2,000円(特典グッズ付観覧券)をローソンチケット(Lコード43699)にて要事前購入。2018年11月1日(木)より各日先着100枚限定販売。
◯博物館寄席
出 演:講談師 旭堂鱗林・落語家 雷門幸福
日 時:日にち:2019年3月2日(土)13:30~
*開場は13:00~
会 場:地下1階講堂(定員220名)
料 金:無料
*本展観覧券が必要。観覧済半券も可。
*当日9:30より整理券を展覧会場入口で先着順に配布(1観覧券につき1枚のみ)
※講演会などで手話通訳・要約筆記などによるサポートをご希望の方は、当日の2週間前までにご相談ください。