ポーラ美術館コレクション モネ、ルノワールからピカソまで

ARTLOGUE 編集部2018/09/15(土) - 15:49 に投稿

2002年、箱根に開館したポーラ美術館は、国内屈指の充実した西洋絵画コレクションを誇ることで知られています。本展では、そのコレクションの中から、特に人気の高い印象派を代表するモネ、ルノワールをはじめ、ポスト印象派のセザンヌやゴーガン、フォーヴィスム(野獣派)のマティス、さらにはキュビスムのピカソといった巨匠たちによる作品72点をご紹介し、個性豊かな作品群が織りなす豊潤なフランス近代絵画の魅力に迫ります。

作品紹介

第Ⅰ章|印象派の誕生:モネとルノワール

都市と自然の中で風景画の制作に勤しんだクロード・モネと、肖像画を得意とし古典的モティーフである裸婦の表現を追究したピエール・オーギュスト・ルノワール。印象派を代表するこの二人は、1869年にセーヌ河畔のラ・グルヌイエールでともに戸外制作を行った際、筆致を強調しながら混じり気のない明るい色彩を並べる「筆触分割」と呼ばれる技法を創り出しました。
この章では、ポーラ美術館の誇る西洋美術コレクションの中でも特に人気の高い印象派の画家たちの作品と、彼らに先駆けるギュスターヴ・クールベやエドゥアール・マネらの作品あわせて31点を紹介し、印象派の誕生とその展開を辿ります。

第Ⅱ章|色彩の解放:セザンヌからフォーヴへ

ポール・セザンヌやポール・ゴーガンといった、のちに「ポスト印象派」と呼ばれることになる画家たちは、印象派を出発点としながらも、それを乗り越えようと、それぞれが独自の手法を用いて絵画制作に励みました。彼らは、形態や色彩など絵画の造形性を追究し、人間の内面や感情を表出することを試み、フォーヴィスムやキュビスムといった20世紀初頭の芸術運動に大きな影響を及ぼすことになります。
この章では、セザンヌをはじめとするポスト印象派から、アンリ・マティスに代表されるフォーヴィスム、さらにはエコール・ド・パリの画家たちによる作品あわせて29点を紹介し、印象派以後の19世紀末から20世紀初頭のフランス絵画を、色彩の解放をキーワードに見ていきます。

第Ⅲ章|造形の冒険:ピカソとブラック

世界中から芸術家が集まったパリでは、19世紀末から20世紀初頭にかけて、様々な新しい絵画傾向が登場することになりました。なかでもパブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックが推し進めたキュビスムは、ルネサンス以来の伝統として存在していた遠近法から絵画を解放することになりました。キュビスムでは、描かれる対象がバラバラに分解されて再構成され、画家による自由な発想の新しい造形が誕生することになったのです。
この章では、ほとんどすべての20世紀絵画の方向を形作ることになったキュビスムの創始者ピカソとブラックの作品12点を紹介し、二人が新たな造形を大胆に追究していった様子を明らかにします。

関連イベント

※いずれも申し込み不要。参加無料。

美術の夕べ「ポーラ美術館コレクション展をみる」

日 時:8月11日(土)18:00~19:00
講 師:橋村直樹(当館学芸員)
会 場:地下1階展示室 ※要観覧券

「フロアレクチャー」

日 時:8月18日(土)14:00~15:00
講 師:橋村直樹(当館学芸員)
会 場:地下1階展示室 ※要観覧券


開催概要

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会 期:2018年7月6日(金)~8月26日(日)
会 場:岡山県立美術館
時 間:9:00~17:00(入館は閉館の30分前まで) 
※8月11~14日は19:00まで開館
休 館:月曜(祝日の場合は翌日)
※8月13日は特別開館
入館料:一般1,300円、65歳以上1,100円*、高・大生800円*、中学生以下無料*(*年齢を確認できる証明書をご持参ください)
※20名以上の団体は2割引
※前売り1,100円(一般のみ)7月5日まで販売
※恋チケット(一般2枚/1人で2回の利用も可)2,000円 

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