岡本太郎が多面的な活動の中で、公園や学校などパブリックな空間に創作した作品は、全国に70ヵ所140点以上に及びます。岡本は、作品が個人の所有物となることを拒みつづけ、誰でもいつでも見ることの出来るパブリックな空間に作品を創り続けました。そこには「芸術のための芸術」ではなく、芸術が我々の日常空間にあって社会と芸術をつなげる不可欠な存在であり、人間の根源的歓びと感動を呼び覚ますという彼の芸術理念が貫かれていました。
本展は、日本万国博覧会テーマ館《太陽の塔》のリニューアルを記念して、岡本が生涯を通じて社会に打ち出したパブリック作品を俯瞰するものです。会場にはモザイクタイルを使った初期の作品から大阪・千里の《太陽の塔》、東京・渋谷の《明日の神話》をはじめとする全国津々浦々に創られた作品を、その原型、原画、スケッチ、写真等で紹介します。場との迎合を否定し、対立することでお互いの個性を生かすという岡本の作品に込められた思いと、社会に打ち出されたメッセージを知る機会となることを願っています。
関連イベント
■高田みどり・バシェ音響彫刻コンサート
打楽器奏者 高田みどりによるバシェ音響彫刻・勝原フォーンを使ったソロ・コンサート
日 時:7月22日(日)15:00~16:00
場 所:企画展示室
出演者:高田みどり(打楽器奏者・作曲家・舞台芸術家)
料 金:観覧料のみ
■永田砂知子・バシェ音響彫刻コンサート
打楽器奏者 永田砂知子によるバシェ音響彫刻・勝原フォーンを使ったソロ・コンサート
日 時:7月29日(日)15:00~16:00
場 所:企画展示室
出演者:永田砂知子(打楽器奏者・即興演奏家)
料 金:観覧料のみ
■バシェ音響彫刻レクチャーと音響体験
東京藝術大学でバシェ音響彫刻修復の責任者を務める川崎義博が、バシェ音響彫刻の仕組みとこれまでの取組みをレクチャーします。希望者は勝原フォーンを実際に体験することができます。
日 時:7月21日(土)レクチャー13:00~14:00/音響体験14:00~15:00
7月28日(土)レクチャー13:00~14:00/音響体験14:00~15:00
場 所:レクチャー・ガイダンスホール/音響体験・企画展示室
講 師:川崎義博(サウンドアーティスト、サウンドデザイナー)
料 金:レクチャー・無料/音響体験・要観覧料
定 員:レクチャー・80名/体験コーナー・25名
申込み:音響体験を希望される方は、当日9:30~受付で整理券配布(先着順)
バシェ音響彫刻
フランスのバシェ兄弟は音の実験と研究を重ね「音響彫刻」といういままでにない響きを持つ作品を創作しました。1954年以降MoMAなど世界各地で展示され、日本には1970年の大阪万博・鉄鋼館プロデューサーだった武満徹氏に招聘され来日。10名ほどの日本人の助手と共に17点の音響彫刻を創りました。それぞれの音響彫刻には、助手をしてくれた日本人への感謝の気持ちを込めて、日本人の名前が付けられています。
バシェの音響彫刻には、同じかたちのものは世界に2つとありません。万博終了後ほとんどが解体されましたが、2013年から作品の修復プロジェクトが開始され、これまでに6基が修復されています。今回展示される「勝原フォーン」は昨年2017年に東京芸術大学バシェ音響彫刻修復プロジェクトにより修復されたものです。
ワークショップ
■甦れ!!バーチャルリアリティ 太陽の塔
日本工業大学の学生によるVRコンテンツの体験ワークショップ。1970年万国博当時の「太陽の塔」と内部の「生命の樹」をVRで体験することができます。
日 時:8月11日(土)~8月19日(日)(8月13日(月)を除く)11:00~16:30
場 所:企画展示室
料 金:観覧料のみ
■モザイクアートを作ったろう!
太郎の様々な作品で用いられている「モザイクアート」をコースター作りで体験します。オリジナリティー溢れる作品を作ります。
日 時:8月11日(土)、12日(日)10:00~16:00まで
料 金:1枚300円
定 員:1日50名まで誰でも参加できます
場 所:美術館ギャラリースペース
■町の人気者 岡本太郎パブリックアートめぐり
町中の岡本太郎作品を学芸員と一緒にめぐるバスツアー。
日 時:9月10日(月)、11日(火)
9月10日:12:30 岡本太郎記念館集合→旧こどもの城→NHKスタジオパーク→16:00 渋谷駅・現地解散
9月11日:9:00 渋谷エクセルホテル東急集合→川崎市とどろきアリーナ→ミューザ川崎シンフォニー
ホール→昼食→岡本太郎美術館→新横浜解散
定 員:20名、最少催行人員:8名
料 金:9月10日(月)8000円、9月11日(火)13000円、2日間セット20000円
申 込:朝日旅行東京支店 03-6858-9811
問い合わせ:申し込み資料請求は朝日旅行まで。
■ギャラリートーク
担当学芸員が会場をめぐり岡本太郎のパブリックアートについて解説します。
日 時:8月25日(土)、9月16日(日)、9月24日(月)いずれも14:00~14:45
会 場:企画展示室
料 金:観覧料のみ
開催概要
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会 期:2018年7月14日(土)~9月24日(月)
会 場:川崎市岡本太郎美術館 企画展示室
時 間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
休 館:月曜(7月16日、9月17日、9月24日を除く)、7月17日、9月18日
入館料:一般900(720)円、高・大学生・65歳以上700(560)円、中学生以下は無料
※()内は20名以上の団体料金
※常設展もあわせてご覧いただけます。
同時開催:常設展「岡本太郎とからだ」
2018年7月5日(木)~9月24日(月)
街の中の岡本太郎 パブリックアートの世界 フォトギャラリー
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