神奈川県

モダン美人誕生岡田三郎助と近代のよそおい

ARTLOGUE 編集部2018/10/30(火) - 16:54 に投稿

ポーラ美術館(神奈川県・箱根町)は、2018年12月8日(土)~2019年3月17日(日)に、「モダン美人誕生岡田三郎助と近代のよそおい」展を開催いたします。平成も終わりを迎える今、多様化する美をみつめ、現代に通じる「美人イメージ」の原点を探る展覧会です。

明治から昭和初期にかけて、日本ではファッションや美意識に大きな変革が起こりました。そうした時代に、人々が憧れる理想的な「美人イメージ」誕生に大きな役割を果たしたのが、生誕150年を迎える洋画家の岡田三郎助(1896-1939)です。明治末頃から大正にかけて、画家たちはデザイナーやクリエイティブディレクターの役割も担い、百貨店や雑誌とともに、最新の流行を創り出していました。中でも岡田は日本初の美人写真コンテストにも携わり、女性のよそおいを繊細な完成で捉え、新しい美人像を次々と生み出していったのです。

本展では、近代の女性のよそおいや美意識の変遷を、岡田ほか藤島武二、鏑木清方などの絵画や、ポスター、化粧道具など計約200点の作品で辿りながら、岡田が女性たちの生き方に寄り添い、新時代の「美」を紡ぎ出していった様子をご紹介します。

横浜美術館コレクション展

ARTLOGUE 編集部2018/10/28(日) - 20:19 に投稿

2018年7月14日(土)開幕の横浜美術館コレクション展は、会期の重なる2つの企画展「モネ それからの100年」「駒井哲郎―煌(きら)めく紙上の宇宙」と関連し、「モネ それからの100年展に寄せて」と「幻想へのいざない   駒井哲郎展をきっかけに」の2つのテーマで構成します。

 

クロード・モネ(1840-1926)が活躍した同時代の日本では、チャールズ・ワーグマンなどが来日して外国人の視点で日本の風景や風俗を描いた一方、高橋由一や五姓田義松(ごせだよしまつ)など、ワーグマンに西洋のものの見方や絵画技法を学び、対象を忠実に描く画家たちが現れるなど、東西交流による新しい美術が生まれていました。

小林清親(こばやしきよちか)は、文明開化の街を題材に、西洋の遠近法や陰影法を取り入れて浮世絵版画に新境地を拓き、開港間もない横浜から発した宮川香山(みやがわこうざん)の「真葛焼(まくずやき)」は、世界各地の万国博覧会に出品され高い評価を得ました。近代化への活力あふれる時代の日本の美術の一端をご紹介します。
 

かこさとしのひみつ展-だるまちゃんとさがしにいこう-

ARTLOGUE 編集部2018/07/31(火) - 10:07 に投稿

本年5月2日にかこさとし先生が92歳でご逝去されました。かこ先生は本展のことを大変気にかけてくださり、川崎での開催をとても楽しみにされていたので残念でなりません。本展は図らずも回顧展の形となりますが、哀悼の意を込めて開催させていただくことにいたしました。謹んで心からご冥福をお祈り申し上げます。
さて、『だるまちゃんとてんぐちゃん』や『からすのパンやさん』などで知られる絵本作家かこさとしは、1959年に『だむのおじさんたち』でデビューして以来、半世紀以上にわたって物語絵本や科学絵本など多岐にわたる作品を発表し続けてきました。その創作の原点は、1950年代の川崎市幸区古市場でのセツルメント活動(※)にありました。かこさとしはセツルメント活動において川崎の子どもたちに創作指導するほか、自ら紙芝居や幻灯を制作し、子どもたちに読み聞かせていました。このときの体験がその後の作家活動の大きな糧となります。

増田セバスチャン×クロード・モネ Point-Rhythm World 2018 -モネの小宇宙

ARTLOGUE 編集部2018/07/05(木) - 14:47 に投稿

増田セバスチャンがインスタレーションで

表現する≪睡蓮の池≫の世界

 

色の魔術師・増田セバスチャンが“モネ”の世界に出会う。膨大なマテリアルが織りなす、奇想天外な立体点描画。モネの世界に入り込む大型インスタレーションが箱根に登場します。

 

「銀座」から「箱根」へ。モネの小宇宙が拡張します。

2017年の夏、POLA MUSEUM ANNEX(銀座)で開催され大好評で会期を終えた“Point-Rhythm World -モネの小宇宙-”が、2018年7月、ポーラ美術館(箱根)にやってきます。

19世紀後半に描かれたモネの≪睡蓮の池≫。カラフルな東京のポップアートの旗手、増田セバスチャンは、ポーラ美術館で収蔵されている当作品にインスピレーションを受け、世界中から集められた現代の素材で点描を織りなします。不朽の名作≪睡蓮の池≫に入り込むような大型インスタレーション作品で、モネの世界を新たな視点から体験して下さい。

12月までの会期中に、新たな演出が追加され「モネの小宇宙」は拡張されていく予定です。ご期待ください。

ルドン ひらかれた夢

ARTLOGUE 編集部2018/07/05(木) - 14:46 に投稿

本当に「孤高の芸術家」だったのか?

オディロン・ルドンの芸術をいま捉えなおす。

19世紀末から20世紀初頭にかけてフランスで活動した芸術家オディロン・ルドン(1840―1916)は、印象派の画家たちとほぼ同じ世代に生まれながらも、不気味な怪物たちが蠢く世界や、神秘的なヴィジョンに満ちた幻想的な場面を絵画に残しました。その謎めいた絵画ゆえに、これまでルドンは、心の中に潜む「内なる世界」に向き合いながら奇妙な作品を制作し続けた孤高の芸術家と考えられてきました。

ところが、近年の研究によってルドンの新しい側面に光があてられています。公開された彼の手記や手紙にもとづく客観的な分析を通して、彼の作品を同時代の潮流の中であらためて捉えなおしたところ、ルドンは当時目にすることのできた過去の美術史上の傑作や同時代の美術作品をはじめ、自然科学の挿図や戯画などの大衆文化という、彼を取り巻く世界から多大なる影響を受けていることが明らかになってきたのです。

街の中の岡本太郎 パブリックアートの世界

ARTLOGUE 編集部2018/07/06(金) - 14:15 に投稿

岡本太郎が多面的な活動の中で、公園や学校などパブリックな空間に創作した作品は、全国に70ヵ所140点以上に及びます。岡本は、作品が個人の所有物となることを拒みつづけ、誰でもいつでも見ることの出来るパブリックな空間に作品を創り続けました。そこには「芸術のための芸術」ではなく、芸術が我々の日常空間にあって社会と芸術をつなげる不可欠な存在であり、人間の根源的歓びと感動を呼び覚ますという彼の芸術理念が貫かれていました。

本展は、日本万国博覧会テーマ館《太陽の塔》のリニューアルを記念して、岡本が生涯を通じて社会に打ち出したパブリック作品を俯瞰するものです。会場にはモザイクタイルを使った初期の作品から大阪・千里の《太陽の塔》、東京・渋谷の《明日の神話》をはじめとする全国津々浦々に創られた作品を、その原型、原画、スケッチ、写真等で紹介します。場との迎合を否定し、対立することでお互いの個性を生かすという岡本の作品に込められた思いと、社会に打ち出されたメッセージを知る機会となることを願っています。

 

三沢厚彦 ANIMALS IN YOKOSUKA

ARTLOGUE 編集部2018/06/18(月) - 18:40 に投稿
展覧会メインイメージ ⇒ 撮影 浅田政志
サイ ⇒ 《Animal2010-01》(c)Misawa Atsuhiko, Courtesy of Nishimura Gallery
フクロウ ⇒ 《Animal2018-01》(c)Misawa Atsuhiko, Courtesy of Nishimura Gallery
ヒョウ ⇒ 《Animal2014-01》(c)Misawa Atsuhiko, Courtesy of Nishimura Gallery

 

この夏、横須賀美術館に「アニマルズ」がやってくる!