大江 慶之 ボーズ ボーンズ ボーン

ARTLOGUE 編集部2018/04/20(金) - 17:09 に投稿
Souvenir Jacket 2018 mixed media H64.5 x W97 x D32 cm Photo: Takeshi Asano

 

このたび、テヅカヤマギャラリーでは大江慶之の個展「ボーズ ボーンズ ボーン」を開催いたします。

1980年生まれの大江は大阪を拠点に活動しているアーティストです。これまで自画像を中心とした平面作品を発表してきましたが、2007年以降は並行して立体作品も発表するようになります。

視点を変えることで、イメージが持つ意味や認識が変化すること。大江慶之は一貫してそれをテーマに取り組んできました。大江の作品には体操服を着た少年がたびたび登場します。それらと髑髏(どくろ)や鶏頭、蝶といった異なるモチーフをコラージュ的に組み合わせ、固有の文脈から切り離した状態にし、新たなイメージへと転換させますが、作品が一つのストーリーや印象だけに集約されないよう注意深く作られます。

近年は海外でも精力的に作品を発表。2015年に出展したロンドンでのアートフェア、ART15ではロンドン・タイムズ(The Times)でも大きく取り上げられ、翌年、同フェアのキービジュアルに大江の作品が起用されるなど大きな反響を呼びました。

約3年ぶりとなる今展では少年が大きな髑髏の頭を抱えた構図の作品、電車ごっこをするように複数の少年が連なり髑髏の被り物をまとった作品など、大江のユニークな視点を感じさせる作品が並びます。「souvenir(スーベニア)」というタイトルが付けられたこれらの作品は、敗戦後間もない頃に横須賀米軍基地で日本駐留のアメリカ軍兵向けのお土産品として軍用ジャケットに和柄などの刺繍を入れた事が始まりとされる「souvenir jacket(スーベニアジャケット)」から由来しており、装飾的な蛇や髑髏のモチーフはその刺繍柄からの引用が見て取れます。

既存の物事を様々な角度から捉え直し、それらを接続させる事で、新たな関係性や尺度を生み出そうとする大江の作品は、鑑賞者それぞれの自由な解釈を可能とし、想像力を掻き立てる事でしょう。

 

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