寺崎 百合子《Christ Church Library 3, Oxford》2005年個人蔵
日比谷図書文化館特別展
DOMANI・明日展PLUS X 日比谷図書文化館
文化庁新進芸術家海外研修制度の成果
Artists meet Books-本という樹、図書館という森
日比谷図書文化館では開館以来、「本」をテーマとし藤田嗣治、祖父江慎などの仕事を紹介する展覧会を開催してきましたが、このたび文化庁との共催で「本・読書・図書館」への現代美術作家によるアプローチを紹介する初めての現代美術展「DOMANI・明日展PLUS」を開催します。
本展覧会は、文化庁が1967年に開始し、すでに半世紀の歴史を持つ「新進芸術家海外研修制度(旧・芸術家在外研修制度)」の経験者6名とゲスト作家1名によるグループ展です。
出展作家は、70年代に「在外研修」で海外に滞在した若林奮とそれに続く5名の作家に、ゲスト作家として藤本由紀夫を迎え、展示室の外―図書フロアでの展示も行います。絵画、インスタレーション、アニメーションといった様々なジャンルの作品を集め、「Artists meet Books-本という樹、図書館という森」というサブタイトルに表されているように、読書を楽しむように美術作品と出会う、または、美術作品を通して新たな本と出会う――そのような体験と感動の場をお届けします。
「DOMANI・明日展PLUS」とは
文化庁は、将来の日本の芸術界を支える人材の育成のため、若手芸術家が海外で行う研修を支援する「新進芸術家海外研修制度(旧・芸術家在外研修制度)」を1967年度から実施しており、今年度で半世紀を迎えます。 また、そうした研修の成果発表の機会として1998年から「DOMANI・明日展」を開始し、今年度で第20回となります。国立新美術館を会場とした、天井高に恵まれた空間での大規模なグループ展に加えて、より小さな規模でのキュレイションの度合いを高めた企画「DOMANI・明日展PLUS」を2015年よりスタートしました。
二つの企画は、文化庁の新進作家の育成プログラムの第二段階――第一段階として海外研修制度で送り出した人材を、日本のアートシーンにプレゼンする機会となることを目指しています。 今年度の「DOMANI・明日展PLUS」を千代田区立日比谷図書文化館で開催いたします。
本展のみどころ
●1973年、在外研修に参加した若林奮(1936-2003)を核に、「本」とゆかりのある後継世代の在外研修作家計6名による、「本」をテーマとした企画展。本展のために制作される新作、初公開の資料も含め、注目の作家による作品を紹介いたします。
●絵画、ドローイング、立体、アニメーションなど、6名の作家による多彩な表現と、作家たちの「本」にまつわる様々なアプローチをお楽しみいただけます。
●展示室内、及び図書フロアで、今回の出品作家が選定した書籍が閲覧できます(一部、貸出可能)。
●ゲスト作家・藤本由紀夫は、実際の図書フロアや書架を使った展示を企画。美術館での展示や普段の図書館では見られない、新しい本、図書館との出会いをお楽しみいただけます。
本展のタイトル「本という樹、図書館という森」は、日比谷公園内に位置する日比谷図書文化館を念頭に、一本一本の樹木が森をつくるように、一冊一冊の本が図書館を構成するという想いを込めています。
<開催概要>
○会 期:2017年12月14日(木)~2018年2月18日(日)
※ 休館日 12月18日(月)、12月29日(金)~1月3日(水)、1月15日(月)
○観覧時間:平日10:00~20:00、土曜10:00~19:00、日祝・12月28日(木) 10:00~17:00
(入室は閉室の30分前まで)
○会 場: 千代田区立日比谷図書文化館 1階特別展示室
○観 覧 料:一般300円、大学・高校生200円
千代田区民・中学生以下、障害者手帳をお持ちの方
および付き添いの方1名は無料
※住所が確認できるもの、学生証、障害者手帳をお持ちください。