石川直樹 この星の光の地図を写す
世界をフィールドに活躍する写真家、石川直樹の個展を開催します。石川は22歳で北極点から南極点までを人力で踏破、23歳で七大陸最高峰の登頂に成功しました。その後も国内・世界各地を旅し、人類学・民俗学などの観点を取り入れつつ、独自のスタイルで写真を撮り続けています。
本展では、過酷な極地や山々に挑んだ冒険から生まれた代表作はもちろん、日本列島の南北に点在する島々を捉えた《ARCHIPELAGO》のシリーズ、さらには自然が捉えた《潟と里山》のシリーズまで、初期から現在に至る活動を未発表作品を織り交ぜながら総合的に紹介します。
休むことなく旅を続けながら、石川は、地球上のあらゆる場所に、人類が古くから伝えてきた技術=叡智を見出してきました。それはもっとも古い意味における「アート」を追求する道のりでもあったのです。わたしたちは、石川のまなざしを通して、慣れ親しんだ世界地図とは異なる、もう一つの視点からこの地球という星に出会うことになるでしょう。