舟越直木

コレナニ!?びじゅつ ~ アートいろいろ 見かたイロイロ ~

ARTLOGUE 編集部2019/04/12(金) - 02:31 に投稿
新潟県立万代島美術館で収集を行ってきた1945年以降の現代アートを中心に展示します。 この展覧会では、誰もが楽しんで作品を鑑賞できるよう、コーナーごとに作品を味わうための問いかけを設けます。これをきっかけに、自分なりにその答えをみつけながら気軽に鑑賞を楽しみましょう。予備知識がなくても大丈夫です。作品を前にいろいろお話をすることも大歓迎。家族連れや学校団体などにもオススメの展覧会です。 

空間に線を引く ― 彫刻とデッサン展

ARTLOGUE 編集部2019/03/05(火) - 02:33 に投稿
彫刻家は素材に働きかけ、何もない空間に作品を表します。彫刻を制作するにあたり、自身のイメージを定着させるためデッサンを描く場合があります。彼らが描いたデッサンは魅力に富んでおり、画家のデッサンにはない美しさがあリます。この美しさはどこから来るのでしょうか。 おおむね画家の絵は、三次元を二次元で表現します。一方、彫刻家のデッサンは二次元から三次元を目指します。対象が空問にどのように働きかけるかということが、常に彫刻家の念頭にあるからです。紙面は空間であり、いわば空間に線を引く感性です。これらの線は、対象の存在感、ものの粗密を表現しているように見えます。これを可能としているのは彫刻家の「手」(触覚)です。 彫刻家にとって、まず重要なのは触覚です。彫刻は視覚以前に触覚にうったえかける芸術です。彫刻家は触覚に導かれて作品を手がけます。彼らの手は描く以前に「触れる手」なのです。このような手によって描かれたデッサンはおのずと画家によるものとは異なります。彫刻家は空問から対象をすくい出すかのように描きます。描くことがすなわち触れることであり、視覚と触覚の連動があります。これが彫刻家のデッサンの特異な点です。そこには、画家のデッサンにはない様々な要素が見出せることでしょう。 本展はプロローグとして橋本平八から始め、具象、抽象の現代彫刻家19人のデッサンと、それに関連する彫刻を展示し、その魅力と創作の秘密に迫るものです。