童話

南桂子展 コト、コト。コトリ。

ARTLOGUE 編集部2018/12/12(水) - 15:41 に投稿
コト、コト。コトリ、コトリ。 耳を傾けると、小さく物音の聞こえてきそうな風景。 生い茂る草花の中から、森の小道から、木々の隙間から。 微かな音のつながりが、作品世界の物語を絶やすことなく紡ぎだすようです。 南桂子(1911-2004)の作品は、無数の繊細な線を銅版に彫ることで作り上げられています。 富山県に生まれた南は、高等女学校時代から絵画や童話の制作に励み、戦後、浜口陽三との出会いを機に銅版画の道へと歩を進めました。 鳥や少女を主人公にしたその作品はユニセフの発行物に採用されるなど、世界的に高く評価されています。 本展では、南桂子の銅版画約50点と、浜口陽三の銅版画約10点を展示します。 作品世界の中へ、身を乗り出して覗いてみれば、その住人たちの息遣いが感じられるかもしれません。

詩とメルヘン絵本館20周年 東君平「白と黒の世界」

ARTLOGUE 編集部2018/12/11(火) - 13:35 に投稿
香美市立やなせたかし記念館・詩とメルヘン絵本館の開館20周年記念として『詩とメルヘン』誌上で活躍された代表的な作家の一人である東君平(ひがし くんぺい)の作品をご紹介します。 東君平は、やなせたかしが創刊した雑誌『詩とメルヘン』誌上で1974年から1987年まで「くんぺい魔法ばなし」を連載、また毎日新聞での連載や、近年ではNHK「おかあさんといっしょ」のコーナーとして「ひとくちどうわ」がアニメ化されるなど、単純化されたシンプルな図案と、言葉の楽しさが伝わる心地よい文章は、時代を問わず今なお多くの子どもたちに支持されています。 会場には、『詩とメルヘン』掲載原画や絵本・童話の原画作品のほか、君平夫人のいとこ甥にあたる作家・辻仁成氏から本展のために頂いたメッセージも展示します。 やなせたかしや『詩とメルヘン』との所縁をはじめ、46歳の若さで夭逝した天才作家・東君平の画業の全貌に迫ります。