印刷博物館

企画展「天文学と印刷 ―新たな世界像を求めて」

ARTLOGUE 編集部2018/10/10(水) - 11:47 に投稿

印刷博物館では2018年10月20日(土)より企画展「天文学と印刷 ―新たな世界像を求めて」を開催します。コペルニクス『天球の回転について』が出版された16世紀のヨーロッパは、天動説から地動説への転換が起こるなど、それまでの価値観から脱却し、新たな世界像を再構築していく時代にありました。

著者であるコペルニクスの名は多くの方に知られているかと思いますが、一方で本書の印刷者はご存じでしょうか。おそらく知る人は少ないのかもしれません。また、学者と印刷者は共同で出版を行うのみならず、学者の中には自ら印刷工房を主宰し書物を刊行した人も存在します。ニコラウス・コペルニクス、ティコ・ブラーエ、ヨハネス・ケプラーといった、天文学の進展に大きな役割を果たした学者と印刷者の関係を紐解いていきます。

15世紀のヨーロッパに登場した活版印刷および図版印刷は、情報を伝えるだけにとどまりません。印刷所は知識人同士を結びつけ新たな学問を育む場としても機能し、新たな世界像を再構築し広く伝えていく上で大きな役割を果たしたことをご紹介します。