日本画

第8回 鳥居清長忌展覧会架橋360年記念<br>二日間だけの 両国橋ワンダーランド

ARTLOGUE 編集部2019/04/06(土) - 02:30 に投稿
2019年は両国橋架橋から数えて360年にあたり、これを記念した展覧会を企画いたしました。360年といえば、6度目の還暦を迎えることになります。そこで、十干と十二支が一巡りする60年を一つの時代の単位として、およそ60年ごとの江戸・東京の風俗を描いた作品を展示いたします。1660年頃の寛文美人から、1720年の宮川長春、1780年の鳥居清長、1840年の蹄斎北馬、1900年の渡辺省亭、1960年の鏑木清方など、各時代に繁華街で見られた風俗図鑑をお楽しみください。

美の饗宴 若冲と祈りの美

ARTLOGUE 編集部2019/04/05(金) - 02:31 に投稿
今春、開館21周年を迎える細見美術館は、新しい時代の幕開けに臨み、細見コレクションの原点、若冲と宗教美術の展覧を行います。江戸時代絵画を代表する絵師として知られる伊藤若沖(1716~1800)。彼の精緻な彩色表現や自山闘達な水墨画風は、生きとし生けるものの姿を独自の視点で捉え、瑞々しい絵画世界を創り上げました。初期の代表作「糸瓜群虫図」をはじめ、館蔵の若沖作品の数々にその魅力を探ります。 一方若沖と並び、蒐集において特に情熱を傾けたのは宗教美術でした。仏像や仏画はもとより、神仏習合を物語る作品にも広く関心を寄せ、人々から祈りの心を託された諸像や荘厳具に気高い尊さを見出したのです。重要文化財「刺繍大日如来像」、同「線刻十二尊鏡像」などいずれも小品ながら、隠やかな仏の笑みは今もなお、人々に美しく生きる心の在りようを示すかのようです。 若沖と宗教美術、両者に通じるのは表現対象に真撃に向き合い、美に昇華させた作り手の崇高な精神ではないでしょうか。自然や神仏への敬意、それを見事に造形化した日本美術の豊かさをご堪能ください。

花鳥虫魚を描く ― 応挙・広重・シーボルト ―

ARTLOGUE 編集部2019/04/04(木) - 02:31 に投稿
所蔵品の中から、動物や植物など生きものの姿や形をとらえた絵に着目して、浮世絵版画も含めた江戸時代以降の日本の絵画と、19世紀以降のヨーロッパで制作された版画を選び、両者を同時にご覧いただく、当館として初めての展覧会です。日本の絵画は、円山応挙の写生図をはじめ、葛飾北斎や歌川広重など著名な絵師が描いた浮世絵版画と、熊谷守一や高間惣七の油彩による現代の静物画を展示します。 ヨーロッパの版画は、シーボルトが出版した『日本動物誌』と『日本植物誌』から手彩色による石版画を展示し、同時期に出版されたイギリスの野生植物図譜やアジアの鳥類図譜も紹介します。 ※会期中展示替え有り。 前期:4月14日(日)~5月6日(月・振) / 後期:5月8日(水)~6月2日(日) ※重要文化財「枯木鳴鵙図」宮本武蔵筆は、前期(4/14~5/6)に展示します。 ※特別出陳 国宝「青磁 鳳凰耳花生 銘万声」は、全期間展示します。

清方と金鈴社の画家たちー吉川霊華・結城素明・平福百穂・松岡映丘ー

ARTLOGUE 編集部2019/04/04(木) - 02:31 に投稿
大正期の鏑木清方の歩みは、日本画壇での地歩を固めるとともに、独自の芸術の創造を模索する道のりで、浮世絵の伝統を継ぐ美人画家として知られてもなお、新たな作域を求め続けました。 その頃、清方が重視していた活動の場に、官設の公募展である文展や帝展に次いで研究団体「金鈴社」がありました。大正5年(1916)に結成された金鈴社には、清方と当時、画壇の中堅だった吉川霊華、結城素明、平福百穂、松岡映丘が名を連ねました。それぞれが自由な研究と創作を行い、作品を発表し、互いに批評する。それを各々が制作に活かす会の活動は、大正11年(1922)まで続きました。 清方は、金鈴社同人との交流を通して次第に風景画に傾倒し、風景の詩的世界を美人画に取り入れる新たな画風の確立へ歩みを進めました。 本特別展では、清方の大正期を振り返るとともに、金鈴社とのかかわりをご紹介します。

特別展「改組 新 第5回日展」

ARTLOGUE 編集部2019/04/03(水) - 02:31 に投稿
日展は、明治40年に文部省美術展覧会として始まり、名称の変更や組織を改革しながら100年をこえる長きにわたって続いてきた日本で最も歴史と伝統のある公募展です。日本画・洋画・彫刻・工芸美術・書の5部門からなり、日本を代表する巨匠から新人作家の入選作までの多彩な作品の数々を紹介してまいりました。本展覧会は、東京会場から始まり、京都、名古屋、富山、大阪、岡山の順に巡回し、全国を巡回する作品と地元作家作品を展示します。 大阪展では、会員作家及び今回の入賞者による基本作品246点と、大阪・兵庫・奈良・和歌山に在住する会員作家の作品や入選作品などの地元作品333点、あわせて579点の作品を陳列します。

遊びの流儀 遊楽図の系譜

ARTLOGUE 編集部2019/04/03(水) - 02:30 に投稿
「遊びをせんとや生まれけむ」とは、『梁塵秘抄』の有名な一節です。この展覧会は美術のテーマとなった「遊び」に着目し、双六やカルタ、舞踊やファッションなど、男女が熱中し楽しんだ様々な遊びの変遷をながめます。とくに近世初期の「遊楽図」の名品を通して、ある時は無邪気に、またある時はものうげに遊び暮らした先人たちの、遊びの極意や、浮世を生きる術に、思いを馳せるひとときをお届けします。

観峰館春季企画展「近江書画探訪~新しいけど面白い!?~」

ARTLOGUE 編集部2019/04/02(火) - 02:31 に投稿
観峰館が所蔵する日本の書画作品は、江戸後期から明治・大正時代に集中しています。その中には、地元・滋賀県出身の日下部鳴鶴、巌谷一六、2人と同時代に活躍した佐賀県出身の中林梧竹ら「明治の三筆」をはじめ、時代を代表する多くの書家の作品が含まれます。同時に、東近江地域に目を向けると、近代の書画作品は、多くの作品が伝わっていながら、これまで航海されることはほとんどありませんでした。初公開作品を含む、地域所縁の作品とコラボレーションすることで、観峰館所蔵作品の存在意義に光が当てられると考えます。この機会に、「近代」という新しい時代に生まれた書画作品を、じっくりとご鑑賞ください。

開館20周年記念展 堀江友聲 ― 京に挑んだ出雲の絵師

ARTLOGUE 編集部2019/03/20(水) - 02:36 に投稿
「堀江友聲」(1802-1873)という絵師の名は、全国ではほとんど知られていないでしょう。その一方で、島根県東部を中心とした一部の地域では、今日まで熱烈に愛好されてきました。そんな堀江友聲の回顧展としては36年ぶりとなる本展では、友聲が、諸国遊歴を経て京都の名門・海北家の養子となった青年期から、丹後国宮津で勇躍した壮年期、そして出雲国広瀬藩の御用絵師となった晩年期までの各期の代表作を一堂に展示します。

はじめての古美術鑑賞 ― 絵画のテーマ ―

ARTLOGUE 編集部2019/03/14(木) - 02:33 に投稿
日本の古美術は、西洋美術と比べて敷居が高いうえ地味で分かりにくい、と思われている方も多いのではないでしょうか。これらの声に応えて、根津美術館では2016年に「はじめての古美術鑑賞 ― 絵画の技法と表現 ―」を開催し、好評を得ました。今回はシリーズの4回目として、近世以前の日本絵画の「テーマ」を知るための展示を企画いたしました。 日本での本格的な絵画制作の黎明期である飛鳥・奈良時代(7~8世紀)の遺品は少なく、わずかな例外を除くとそのほとんどが仏教関係の作例となっています。この状況は平安時代に入っても統きますが、平安時代後1切(11世紀)以降、王朝文学が盛んになると、多くの物語絵巻が描かれて隆盛を迎えます。その後、鎌倉時代後期(13世紀)になると、禅の興隆とともに、中国からもたらされた禅宗関係の人物画などが多数描かれるようになり、やがて室内を飾る扉風や襖にも中国の故事などが採用されることが一般的になりました。 今回は、日本における絵画のテーマの変遷をたどりながら、水墨画の作例を中心に、様々な絵画の主題をご紹介いたします。なかには一目見ただけでは分かりにくいものもありますが、この展覧会でその意味を知ることで、より深い作品理解へと繋がれば幸いです。