版画

ショパン ― 200年の肖像

ARTLOGUE 編集部2019/04/13(土) - 02:31 に投稿
今も世界中で愛され続ける、ポーランド出身の作曲家フリデリク・ショパン(1810-1849)は、日本人にとっても、その心を引きつけてやまない特別な音楽家です。繊細な曲調やピアノ曲を多く作曲したことから、“ピアノの詩人”と呼ばれています。同展では、多彩な美術作品や資料を通じ、ショパンの音楽と生涯を主軸に、生誕後約200年にわたるショパン像をご紹介します。ポーランドの国立フリデリク・ショパン研究所の全面的な協力を得て、企画、実施するものです。展示品は、国立フリデリク・ショパン研究所が運営するフリデリク・ショパン博物館から出展の美術作品や資料を中心に、ワルシャワ国立博物館やオランダ・ドルトレヒト美術館の作品など国内外から、自筆の楽譜や手紙、油彩画、版画、ポスター、彫刻、書籍など約250点を展観します。

生誕100年記念 菅井汲 ― あくなき挑戦者 ―

ARTLOGUE 編集部2019/04/12(金) - 02:32 に投稿
菅井汲(1919-1996)は、1940年代から1990年代にかけて活動しました。戦前から戦後にかけては商業デザイナーとして活動し、その一方で日本画家中村貞以に師事して日本画を学びました。転機が訪れたのは1952年のことで、この年単身フランスに渡ります。それ以降パリを拠点に主に版画制作を中心に活躍し、数々の国際展で受賞するなど成功をおさめました。 本展覧会では、渡仏後から晩年までの約40年間に制作された当館所蔵の版画コレクションを展示し、作風の変遷を辿ります。渡仏当初の彼は大胆で力強い象形文字のような形態の作品を手がけていましたが、1960年代になると作風は一変し、明快な色彩と形態からなるダイナミックな抽象表現に転じます。さらに1970年代に入ると、ほとんど円と直線で構成される幾何学的モチーフを制作するようになり、1980年代から晩年までは自らのイニシャルである「S」の字を象った作品を描き続けました。菅井はいったん気に入ったかたちを見つけると、その図形にこだわり、組み合わせを変えつつ描き続けました。彼は同じパターンを繰り返すという行為に画家としての個性を見いだしたのです。その一方で、「新しい美術を生み出したい」という思いから、何度も作風を変えていったところに、菅井の挑戦者として顔を見ることができます。 「1億人の日本人からはみ出した存在でありたい」という強い意志のもと、その生涯を通じて、常に独創性を求め、新たな絵画に挑み続けた菅井汲の世界をご覧ください。

花鳥虫魚を描く ― 応挙・広重・シーボルト ―

ARTLOGUE 編集部2019/04/04(木) - 02:31 に投稿
所蔵品の中から、動物や植物など生きものの姿や形をとらえた絵に着目して、浮世絵版画も含めた江戸時代以降の日本の絵画と、19世紀以降のヨーロッパで制作された版画を選び、両者を同時にご覧いただく、当館として初めての展覧会です。日本の絵画は、円山応挙の写生図をはじめ、葛飾北斎や歌川広重など著名な絵師が描いた浮世絵版画と、熊谷守一や高間惣七の油彩による現代の静物画を展示します。 ヨーロッパの版画は、シーボルトが出版した『日本動物誌』と『日本植物誌』から手彩色による石版画を展示し、同時期に出版されたイギリスの野生植物図譜やアジアの鳥類図譜も紹介します。 ※会期中展示替え有り。 前期:4月14日(日)~5月6日(月・振) / 後期:5月8日(水)~6月2日(日) ※重要文化財「枯木鳴鵙図」宮本武蔵筆は、前期(4/14~5/6)に展示します。 ※特別出陳 国宝「青磁 鳳凰耳花生 銘万声」は、全期間展示します。

Zoo(ずーっ)とArt(あーと) 色とカタチのどうぶつ展

ARTLOGUE 編集部2019/03/21(木) - 02:34 に投稿
本展では、当館所蔵の美術作品の中から、どうぶつが描かれた近現代のポスター、マンガ、版画作品約80点を「リアル」、「デザイン」、「コミカル」の3つの視点からご紹介します。同じ種類のどうぶつの絵でも、描き方やアプローチによって、色もカタチも違う十人十色の作品として表現されています。作家たちはどのような意図からモチーフとして選び、描き分けているのでしょうか。その違いを感じ取り、親子で楽しく鑑賞していただける展覧会となっています。 また、こうした様々な表現をご覧いただきながら、どうぶつを好んで描いたフランスのグラフィックデザイナー、レイモン・サヴィニャックにも焦点を当て、その作品をまとめて紹介します。 【会場】 川崎市市民ミュージアム 企画展示室 2

モダン・ウーマン ― フィンランド美術を彩った女性芸術家たち

ARTLOGUE 編集部2019/03/16(土) - 02:33 に投稿
19世紀後半から20世紀初頭のフィンランドでは、ロシアからの独立運動、そして1917年に誕生する新しい国家の形成と歩調を合わせて、社会における女性の立場や役割に大変革が起こりました。美術界においても、19世紀半ばに設立されたフィンランドで最初の美術学校は、当時のヨーロッパではめずらしく、創立当初から男女平等の美術教育を奨励しました。この時代の女性たちは、奨学金や留学のチャンスを掴み、国際的な環境で研鑽に励みながら、芸術家としてのキャリアを切リ開くことができたのです。 日本とフィンランドの外交関係樹立100周年を記念した本展は、独立前後のフインランドを生き、同国の近代美術に革新をもたらした女性芸術家たちに焦点を当てる、日本で初めての試みです。この展覧会は、フィンランド国立アテネウム美術館の企画によよって欧米3都市で開催された国際巡回展をベースに、日本オリジナルの内容に再構成したものです。 同美術館のコレクションから、近年世界的にも注目を集めるヘレン・シャルフベック(1862-1946)やパリでロダンに学び、彼の代表作《カレーの市民》の助手も務めた彫刻家シーグリッド・アフ・フォルセルス(1860-1935)ら7人の女性芸術家を一堂に紹介します。 絵画、彫刻、素猫、版画など約90点の作品を通して、生涯にわたり独自の芸術表現を追い求めた、彼女たちの多彩な活動と功績を是非ご覧ください。

命の火・命の水

ARTLOGUE 編集部2019/03/13(水) - 02:34 に投稿
スイッチ一つで簡単に手に入れることが出来る現代でも、ライフライン“命綱”として重視される火と水。江戸時代にはガス管や各家庭で蛇口を捻れば出るような水道、電線といったものは通っておらず、火や水の確保は生きる上で最も重要な条件でした。本展では街道画を中心に浮世絵版画に描かれた“火”と“水”の作品をご紹介します。明かりとしての“火”や暖をとる“火”、飲用の“水”に清潔さを保つための“水”。江戸時代の人々の生活とともにある“命の火・命の水”をご覧ください。

M.C.エッシャー展 ― 再発見! 版画家としての魅力 ―

ARTLOGUE 編集部2019/03/07(木) - 02:34 に投稿
トロンプ・ルイユ(だまし絵)で有名なM.C.エッシャー(1898~1972)は、2次元の画面上に現実には在りえない3次元空間を描き、世界的に高い評価を受けています。しかし、彼の画業はそれだけではありません。その表現にたどりつくまでには、様々な表現の可能性に挑戦しています。今回はエッシャーの代表作とされるトロンプ・ルイユとともに、初期の風景画や動植物をテーマにした作品を含めて展示し、エッシャーの版画家としての魅力に迫ります。これまで見過ごされていたエッシャーの世界をお楽しみください。

伊庭靖子展 まなざしのあわい<br>Yasuko Iba, A Way of Seeing

ARTLOGUE 編集部2019/03/07(木) - 02:32 に投稿
画家の眼とモティーフのあわいにある世界に魅せられた伊庭靖子(1967-)は、触れたくなるようなモティーフの質感やそれがまとう光を描くことで、その景色を表現し続けてきました。自ら撮影した写真をもとに制作するスタイルは変わりませんが、近年、それまで接近していたモティーフとの距離が少しずつ広がってきました。空間や風景といったものへの関心が高まり、まわりの風景が広がることで、伊庭の絵画は新たな展開を見せています。 同展覧会では、東京都美術館で撮影した写真をもとにした絵画をはじめ、版画、さらに新たな試みとして映像作品を発表する予定です。

おめでとう!の春色展

ARTLOGUE 編集部2019/03/07(木) - 02:32 に投稿
藝大アートプラザでは、春の色をテーマにした「おめでとう! の春色」展を開催いたします。 和色名では桃色、撫子色、石竹色とも表現されるピンク、そして鮮やかな若草色=グリーンの 二色をモティーフに藝大のアーティストたちが絵画、版画、立体、陶芸ほか多彩な作品を制作・ 展示いたします。 桜と新緑に心が弾む季節、皆様にご高覧いただければ幸いです。

THE BODY ― 身体の宇宙 ―

ARTLOGUE 編集部2019/02/22(金) - 02:42 に投稿
古くから人間の身体は様々なまなざしで見つめられてきました。理想を求める美術、仕組みを明らかにする解剖学、そして天体とのつながりを見いだす占星術など、私たちの感性と知性と想像力はじつに多彩な身体のイメージを生みだしてきたのです。 本展では15世紀の西洋古版画から現代日本の美術家まで、約120点の作品から小宇宙ともいうべき身体のイメージ世界を紹介します。