アントニン・レーモンド

企画展「モダンデザインが結ぶ暮らしの夢」

ARTLOGUE 編集部2018/12/05(水) - 13:12 に投稿

1928年初の国立デザイン指導機関として仙台に工芸指導所が設立されると、1933年に来日中のブルーノ・タウト(1880-1938)が顧問に招かれ、剣持勇(1912-71)らの指導にあたります。同年アントニン・レーモンド(1888-1976)と高崎の実業家、井上房一郎(1898-1993)が、井上の手がける軽井沢の家具工芸店「ミラテス」で出会います。翌年井上はタウトを高崎に迎え、銀座にも出店した「ミラテス」でタウトデザインの工芸品を販売します。同時代、世界、そして日本各地で、モダンデザインに託してよりよい暮らしを夢みた人々の交流がありました。工芸デザインが装飾から機能へ移りゆく時代の中、装飾が美であったように、機能もまた新たな美でした。そして世界的な建築家やデザイナーが、日本建築や意匠に機能性を見出したまなざしと、椅子や電気照明に代表されるモダンデザインを風土になじませようとする日本の工芸関係者のまなざしとは、ひとしく同時代同歩調のものでした。やがてその夢は、機能の枠にはおさまりきらない趣味性を帯び始めます。モダンデザインという同じ苗床から芽吹いた夢は、その後ひとりひとりの中でどのように育ったのか。そして戦争によってひとたび潰えたかに見えたその夢は、どのように受け継がれたのか…。

日本の家 1945年以降の建築と暮らし

ARTLOGUE 編集部2017/10/16(月) - 23:21 に投稿
藤本壮介 House NA(2011) Ⓒ Iwan Baan

 

■本展のポイント

 

…… テーマに分類して様々な視点から検証          

日本の建築家56組による75件の日本の住宅建築を、400点を超す模型や手書きの図面、写真、映像などで紹介。時系列ではなく13のテーマに分類して展示することで、誰にとっても身近である家を時代性や社会性、立地環境や人と人とのつながりなど様々な視点から検証します。

 

…… 戦後に建築家が手がけた住宅に焦点

日本の住宅建築を成立させる条件が大きく変わった戦後に焦点をあて、建築家が手がけた住宅をこれまでにない規模で展示。現在に至るまでの、建築家による日本の家の数々をご覧いただけます。