竹内栖鳳
江戸の奇跡・明治の輝き-日本絵画の200年
絵描きの筆ぐせ、腕くらべ―住友コレクションの近代日本画
住友邸宅を飾った日本画家たちの
くせのある名画、勢揃い!
日本画には、もともと流派がありました。古くは平安時代に成立した「やまと絵」があり、室町時代には中国画をもとにした「狩野派」が出て一世を風靡します。江戸中期には京にいた円山応挙がリアルな表現を導入した写生表現を打ちたて「円山四条派」の祖となり、さらに中国の明清時代の「文人画」も将来され、画譜などの出版メディアによって文人画風が流行します。近代には、そうした伝統的な諸流派は美術学校という教育システムのなかで継承されながらも解体され、「個性」を重視した個別の描法が絵画表現の中心になります。
本展は、住友家に伝わった近代日本画の名品を、画家の筆ぐせからご鑑賞いただく展覧会です。明治後期から昭和にかけて、大阪や京都、東京にあった住友家の邸宅では、それぞれの地域の画壇に所属する日本画家たちの作品がかけられ、鑑賞されていました。
近代ならではの表現を求めた日本画家たちの腕くらべをご紹介いたします。
絵画の絆「フランスと日本」展
ポール・シニャック《ポルトリュー、グールヴロ》1888年 油彩・カンヴァス
フランスと日本の近代美術の巨匠55人の名作72点が青森に大集結!
東奥日報創刊130周年と青森放送創立65周年を記念し、ひろしま美術館の収蔵品(コレクション)の中から印象派を中心とするフランスの近代美術、日本の近代洋画と日本画の優れた作品を紹介する展覧会を行います。
ひろしま美術館は平和への願いを込め、「愛とやすらぎのために」をテーマに、1978(昭和53)年に開館した美術館です。そのコレクションはフランス近代美術と日本近代洋画、日本画の優れた作品で構成され、国内外で高く評価されています。本展は、そうした「世界の至宝」と呼び得るコレクションの中からモネ、ルノワール、ドガなどの印象派やエコール・ド・パリの作品群、そしてフランス近代絵画の影響のもと花開いた黒田清輝以降の日本近代洋画、横山大観、上村松園らの日本画作品を、「農村」「人体」「風景」「楽園」などをキーワードに選び紹介するものです。本展は「名画」「傑作」と呼ばれる芸術作品の魅力を余すところなく伝え、それらが時代や場所を越えて輝き続けるものであることを知る機会となることでしょう。