奈良国立博物館

古都祝奈良(ことほぐなら)2018-2019

ARTLOGUE 編集部2018/10/15(月) - 16:17 に投稿

一昨年に行われた「東アジア文化都市2016奈良市」のコア期間「古都祝奈良」と題したアートプロジェクトでは、世界に誇る文化遺産を舞台に、奈良が圧倒的な「場の力」を持つまちであることを内外に発信しました。
そのレガシィを未来につなぐため奈良市アートプロジェクト「古都祝奈良」を昨年度から開催しています。平成30年度は対話型アートプログラム「グリーン・マウンテン・カレッジ」など新規企画を加え、前回より一層充実したプログラムを展開します。

 

 

奈良市アートプロジェクト「古都祝奈良2018-2019」プログラム一覧

 

 [美術部門]
◯PROGRAM1
対話型アートプログラム 2018年10月~2019年2月(全7回開催)
グリーン・マウンテン・カレッジ

 

 

◯PROGRAM2
美術ワークショップ&展示 2018年11月17日(土)~29日(木)
チェ・ジョンファ/花の舎利塔 Blooming Matrix

 

 

糸のみほとけ

ARTLOGUE 編集部2018/06/19(火) - 15:52 に投稿

古来、わが国では綴織や刺繡は主要な仏像の表現技法であった。わが国最古の本格的寺院である飛鳥寺において、本尊である銅の丈六仏とともに丈六の繡仏(刺繡による仏像)が製作されたように、日本仏教の黎明期より繡仏が製作された。

さらに、飛鳥時代後期(白鳳期)には薬師寺講堂に刺繡の阿弥陀浄土図が懸けられ、奈良時代には東大寺大仏殿に観音と不空羂索観音の巨大な繡仏が奉懸された。古代において繡仏は彫刻や仏画と肩を並べる造仏の花形技法であり、しばしばお堂の本尊級とされる重要な尊像でもあった。この時期の繡仏の遺例に、天寿国繡帳(国宝、奈良・中宮寺所蔵)と刺繡釈迦如来説法図(国宝、奈良国立博物館所蔵)がある。天寿国繡帳は聖徳太子の逝去を悼む妃が太子の往生した世界を偲ぶために発願した品で、太子の時代に遡るきわめて貴重な繡仏作品である。

創建1250年記念特別展 国宝 春日大社のすべて

ARTLOGUE 編集部2018/05/03(木) - 05:01 に投稿
鹿座仏舎利 (春日大社)

 

春日大社は、奈良時代の神護景雲 2 年(768)に、奈良盆地の東端に位置する御蓋山の 麓、現在の社地に本殿が造営されました。本年は創建から数えて 1250 年の節目の年に当たります。

平城京の鎮護として創建された春日大社は、藤原氏の 氏 社(うじのやしろ)として一族の崇敬を集め、平安時代には摂関家の繁栄とともに大きく発展します。また伊勢神宮、石清水八幡宮とともに国家を守護する三社に数えられ、朝廷の信仰も深まりました。中世には藤原氏の氏寺である興福寺との結びつきが強まり、信仰は社領のみならず興福寺領、摂関家領へと広がります。そして中世後期から近世にかけては町や村にも信仰が根差し、その頃に起こったと考えられる 春日講(しゅんにちこう)は今も奈良の街中などに残っています。

第 70 回正倉院展

ARTLOGUE 編集部2018/08/24(金) - 02:30 に投稿
正倉院宝物は、奈良時代、東大寺大仏の造立を発願した聖武天皇ご遺愛の品々を、756年、后の光明皇后が、大仏に献納したことに始まります。東大寺の儀式で使った法具や貴族たちの奉納品なども加わり、現在、正倉院に伝わるおよそ9,000件の宝物のなかの一部が、毎年秋に開かれる正倉院展(奈良国立博物館)で公開されます。