sanwacompany Art Award / Art in the House 2023 受賞者決定!グランプリ展は3月26日まで

菊池弘美2023/01/08(日) - 09:43 に投稿
Photo Takuya Matsumi

「くらしを楽しく、美しく。」を理念に、キッチンをはじめとした住宅設備機器・建築資材を開発・販売するサンワカンパニーは、現代アートの分野で活躍する新進気鋭のアーティストをサポートしています。

平面作品の展示プランを募集した「sanwacompany Art Award / Art in the House 2023」(募集期間2022年11月10日~12月11日)につきまして、審査の結果受賞者が決定しました。

3月26日まで、サンワカンパニー東京ショールームにて受賞作品を展示します。

 

 

■展示概要
展示期間:2023年1月20日(金)~3月26日(日)  10:00~17:00
会場:サンワカンパニー東京ショールーム 7F
(東京都港区南青山2-27-25ヒューリック南青山ビル)
アクセス:東京メトロ銀座線「外苑前」1a出口より徒歩1分

ご来館前にご予約をお願いします。
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※【東京ショールーム】見学予約(セルフ見学)を選択ください。


審査員:
高橋隆史(株式会社ブレインパッド代表取締役社長)
德山拓一(森美術館アソシエイト・キュレーター)
服部今日子(フィリップスオークショニアズ 日本代表・ディレクター)
山根太郎(株式会社サンワカンパニー 代表取締役社長)
鈴木大輔(株式会社アートローグ 代表取締役CEO)

 

■グランプリ
千本木晴 Senbongi Haru「daily tool」
推薦者:安藤隆一郎(京都市立芸術大学美術学部工芸科染織専攻講師)

キャプション:千本木晴《daily tool》 Photo Takuya Matsumi
千本木晴《daily tool》 Photo Takuya Matsumi

コメント
直線的な塀の隙間から覗く庭の柔らかな緑色、夕暮れ時の赤く染まった空とそれを曲線的に切り取るミラー、トタン屋根の隙間から細長く覗く空の青…
色と形、平面と立体が境界なくスッとそこに存在している瞬間であり、その情景に出会った時、私の体は高揚感に満たされます。そして、この、体中を満たす心地よさを誰かと共有したい、という気持ちになるのです。
「布に染める」行為は、その瞬間の絶妙な色や形をとどめておくのに一番適していると感じています。実際に作業をしているとき、空気中に漂う色や光の粒を布に染め付けているような感覚があるのも確かです。
布は「しきる」という役割を持つ一方で、空間と人、人と人をつなぐ心地の良い接続詞のような役割をもっていて、それは、日本の生活空間における「しきり」の存在に似ていると感じます。
布に染められた色たちが、立体と平面を、空間と布とを自由に行き来し、時には鑑賞者の中に入り込んでいく。布と柄と支持体とが「境なく対等で心地の良い関係」を探りながら、日頃生活する中で発見する心地よい瞬間を頼りに、空間と人とをつなぐ布の形を模索しています。

アーティストプロフィール
1997年福岡県出身。2022年京都市立芸術大学大学院修士課程 染織専攻 修了。展覧会歴に、全国大学選抜染色作品展(2021年/染・清流館/ 京都)、個展(同年/KUNST ARTZ/京都)、京都府新鋭選抜展(2022年/京都文化博物館/京都)、グループ展(同年/染・清流館/京都)など。受賞歴に、京都市立芸術大学修了制作展 大学院市長賞(京セラ美術館/京都)。「布と柄と指示体とが境なく対等で心地よい関係」を考えながら、空間とひととをつなげる接続詞のような布の形を模索する。また、2018年から通崎睦美コンサート(京都文化博物館/京都)の衣装を制作。

 

■サンワカンパニー社長特別賞
新正春 Shin Masaharu 応募プラン「Bone, Skin, Texture」
推薦者:大庭 大介(京都芸術大学大学院特任准教授)

キャプション:新正春《Bone, Skin, Texture》《肌が触れ合う際に発生する斥力について》Photo Takuya Matsumi
新正春《Bone, Skin, Texture》《肌が触れ合う際に発生する斥力について》Photo Takuya Matsumi

コメント
例えば画面にリンゴが描かれているように見えていても、分析していけばリンゴは絵の具であり、顔料であり、そういったマテリアルを我々がリンゴだと思い込んでいるだけだということに気付きます。
私は主に絵画を制作していますが、こういった人を惑わせるシステムが内包されている絵画というものがとても大好きです。
絵画という道具をどのように使えるかどうか、作家として試されていると感じています。
今後もこの賞を励みに精進していきたいと思います。

アーティストプロフィール
1996年 大阪府生まれ。2021年 京都造形芸術大学大学院修了。主な活動に岩渕貞哉審査員特別賞「NONIO ART WAVE AWARD 2020」、入選「シェル美術賞」(2020/ 国立新美術館 / 東京)、ART021 SHANHAI CONTEMPORARY ART FAIR 2021 ( Gene Gallery/ 上海 )、主な個展に「肌が触れ合う際に発生する斥力について」( 2021/ PAGIC Gallery/ 東京 )、「Distorted」(2022/ Gene gallery/ 上海)など。

 

■ファイナリスト入選
寺岡波瑠 Teraoka Haru 応募プラン「noitatimI」
推薦者:坂東 幸輔(京都市立芸術大学准教授/坂東幸輔建築設計事務所)

寺岡波瑠《ore》 Photo Takuya Matsumi
寺岡波瑠《ore》 Photo Takuya Matsumi

アーティストプロフィール
京都市立芸術大学大学院美術研究科デザイン専攻環境デザイン 修了。同大学環境デザイン非常勤講師。大学で建築を学んだことにより、近代的合理性に貫かれた世界の中で、建築において一般的に遂行される様々な慣習や様式といった既成秩序や、建築物が取り壊される際のコンテクストに対する不条理性について疑問を感じ、アンビルドドローイングや小説、インスタレーションの手法を用い制作活動をしている。主な展覧会に「ゲンビどこでも企画」×「ゲンビ『広島ブランド』デザイン」スペシャル公募 2020、六甲ミーツ・アート芸術散歩2021など。

 

細井えみか Hosoi Emika 応募プラン「Act of camouflage」
推薦者:吉田茂治(フリーランス、元求龍堂編集者)

細井えみか展示風景 Photo Takuya Matsumi
細井えみか展示風景 Photo Takuya Matsumi

アーティストプロフィール
1993 年生まれ。2018 年武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻彫刻コース修了。近年は「既知とそうでないもの」を主なテーマに、鉄と異素材を組み合わせた彫刻や立体作品を制作する。日常風景や生活空間から抜粋した要素を再構成し、鑑賞者が自身の記憶を辿る体験を通して、人がどのように「既知」から自らの「安心」や「拠り所」を作り出すのかを探求する。東京を中心に活動し、国内外での展示発表を行う。2021 年第17 回KAJIMA 彫刻コンクール模型入選。

 

LILY NIGHT リリーナイト 応募プラン「Ontology of the Future (未来の存在論)」
推薦人:金森香(株式会社プリコグ プロデューサー)

LILY NIGHT《Ontology of the Future #2》《Sphere #4》《Sphere #3》《Sphere #5》《Ontology of the Future #1》 Photo Takuya Matsumi
LILY NIGHT《Ontology of the Future #2》《Sphere #4》《Sphere #3》《Sphere #5》《Ontology of the Future #1》 Photo Takuya Matsumi

アーティストプロフィール
1988年中国黒龍江省哈爾濱市生まれ。日本とイギリスでの留学と勤務経験を経て、東京を拠点に制作活動を行なっている。複数の文化圏にわたって生活したことから、芸術的な営みをあらゆるカテゴリーやジャンル、境界を超越し、または交差させるひとつの方法として捉え、規定の社会性を超え、より広い循環と宇宙観を意識させる作品づくりに取り組んでいる。これまでは絵画や写真、デジタル描画などによるミクスト・メディアによる作品を発表してきた。アナログとデジタルを横断する手法で独特な世界観を築き上げている。可視と不可視の権力構造を暗示する構図と空間感から、政治性を帯びるモチーフ、センセーショナルな色彩を用いるなど、強い意志の存在と無意識の気配が同時に立ち現れる。主体性と空間に向ける関心が時間性と物質性への探究に繋がり、様々な視線の交差、時間の交換、空間の横断が作品のなかにおいて繰り広げられる。


【主催】
株式会社サンワカンパニー
住宅設備機器と建築資材のインターネット販売を行う株式会社サンワカンパニーでは、「くらしを楽しく、美しく。」の経営理念のもと、お客様の理想の空間や、くらしを実現する商品・サービスを提供します。人々のくらしをより良くする一つの方法として、住生活とアートとの調和を提案する「sanwacompany Art Award / Art in The House 」の開催を通して、次世代の現代アート分野で活躍する方を支援するとともに、空間やアートなどデザインに興味がある方に対する認知向上にも繋げていく。

【運営協力】
株式会社アートローグ
「Arts for Human and Planet」をビジョンに、「文化芸術を守るためにも、活かす」「誰もが、いつでも、どこからでもアートを楽しめる世界を創造する」をミッションに掲げ、アートを活かした社会問題の解決を目的に、様々なアート関連の企画・プロデュースを手掛ける。Study: 大阪関西国際芸術祭(2023年1月28日~2月13日)を主催する。

【本件に関する問い合わせ】
sanwacompany Art Award / Art in the House 2023 運営事務局(株式会社アートローグ内)
担当:勝冶(かつや)真美
E-mail:sanwacompany.artaward2023@gmail.com

主催:株式会社サンワカンパニー 運営協力:株式会社アートローグ

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