【南條史生審査委員の講評追記!!】新進気鋭のアーティスト支援と「Art in The House」を提案するアートコンペティション「sanwacompany Art Award / Art in The House 2020」グランプリは角 文平(カド ブンペイ)氏に決定!!

ARTLOGUE 編集部2020/03/06(金) - 09:55 に投稿
左よりファイナリストの藤崎了一氏、中小路萌美氏、サンワカンパニー社長特別賞受賞の鈴木淳夫氏、グランプリの角文平、審査委員の山根太郎氏(株式会社サンワカンパニー 代表取締役社長)、南條史生氏(森美術館 特別顧問)、塩見有子氏(NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]理事長)、遠山正道氏(株式会社スマイルズ 代表取締役社長)、鈴木大輔(株式会社アートローグ 代表取締役CEO)

現代アートの分野で活躍する新進気鋭のアーティストをサポートすると共に、より良い LIFE スタイル「Art in The House」を提案する作品展示プランを公募する「sanwacompany Art Award / Art in The House 2020」

二回目の開催となる今回、「sanwacompany Art Award / Art in The House 2020」の目指すところを審査員一同改めて再確認するところから審査会はスタートしました。とはいえ、レベルの高い作品展示プランに審査は難航。限られた時間の中、何度も意見を交わして最終決定をいたしました。

感謝の念とともに、この度選出したグランプリ、サンワカンパニー社長特別賞、ファイナリスト入選者の皆様を謹んでお知らせいたします。

多くの方のお力添えをいただき、無事「授賞式・作品お披露目レセプションパーティー」ではを終えることが出来ました。が、グランプリ受賞作品の展示はサンワカンパニー東京ショールームで始まったばかり(会期:2月12日(水)~4月1日(水))。前回開催時、グランプリ受賞作家以外の入選作家の作品もみたいというお声を多くいただき、今回はサンワカンパニー社長特別賞、ファイナリスト入選者の既存作品も展示いたしております。是非会場に足をお運びください。

改めて御礼を申し上げるとともに、引き続きよろしくお願いいたします。

 

◯「sanwacompany Art Award / Art in The House 2020」受賞作品展示プラン


■グランプリ
角文平(カド ブンペイ)氏
作品展示プランタイトル:壁庭(かべにわ)
推薦人:庄司秀行氏(アートフロントギャラリー ギャラリーマネージャー) 

 
■サンワカンパニー社長特別賞
鈴木淳夫(スズキ アツオ)氏
作品展示プランタイトル:彫る絵画 / Carved Painting 
推薦人:松尾良一氏(TEZUKAYAMA GALLERY ギャラリスト)

 
■ファイナリスト
藤崎了一(フジサキ リョウイチ)氏
作品展示プランタイトル:MELTISM
推薦人:河西香奈氏(KANA KAWANISHI GALLERY ディレクター) 
 
中小路 萌美(ナカコウジ モエミ)氏
作品展示プランタイトル:「わせ」「未定①」「未定②」「未定③」「未定④」
※タイトルは応募書類ママ
推薦人:大島徹也氏(多摩美術大学 美術学部 芸術学科 准教授) 

 

「sanwacompany Art Award/Art in the House 2020」
講評文
南條史生

    「sanwacompany Art Award/Art in The House 2020」が試みている若手作家支援の賞は、生活空間の中にアートをというテーマを掲げている。その結果、家庭やオフィスの中で鑑賞されることを想定して提案された作品を検討することになる。審査員も、美術館やギャラリーのホワイトキューブで展示される作品とは違う、という思いで、提案作品を吟味する。平面の提案が多いかと予測されたが、立体の応募も少なくなかった。想像していたよりも幅の広い提案が集まったことは、うれしい誤算だった。
     受賞した三人のバランスも良かったのではないか。 グランプリとなった角文平氏の作品はボルダリングのホールド(というのかどうか)を上手く利用して石庭を展開している。これはちょっと意表を突くアイデアである。そもそもスポーツの用具が、アートの素材になっている。また壁一面が「地」になって、作品としては大きな広がりを感じる。また色彩も豊かで、生活空間を明るく楽しくするだろう。これも、重要なことだ。オリンピック年の本年の受賞者としては、きわめて時宜にかなっているのではないだろうか。
     ファイナリストとなった藤崎了一氏の彫刻もユニークである。偶然性に任せてカットされた不可解な形態は、まだやり方によっては独創的な彫刻が作れると言うことを示している。またその鮮烈な赤い色も、素晴らしかった。彫刻にとっても色は重要な要素なのだと言うことを悟らせてくれる。もう一人のファイナリスト、中小路萌美氏の作品もまた形態の妙味を見せている。この形態は、現実の風景の諸要素をそぎ落とし、重ねて、新しいレイヤーを積み重ねることで生まれた物だ。色彩は少し押さえて、ペインタリーな筆の跡を見せている。それが、幾何学抽象のように宙に浮かんでいる。サンワカンパニー社長特別賞となった鈴木淳夫氏の作品は、平面に穴を彫るという予想外の行為でうまれたオールオーバーな絵画平面でもある。彫刻によって生まれる絵画とでもいえようか。
     今後もこの賞が、こうした新しいコンセプト、新しいアートの地平を開いてくれることを期待したいと思う。
 

※グランプリ、サンワカンパニー社長特別賞、ファイナリスト入選の作品展示プランやアーティストプロフィール等詳細は近日中にARTLOGUE上でご紹介いたします。

 

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角文平 壁庭(かべにわ):sanwacompany Art Award / Art in The House 2020 グランプリ作品展
開催概要

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会 期:2020年2月12日(水)~4月1日(水)
会 場:サンワカンパニー東京ショールーム(東京都港区南青山2-26-1 南青山ブライトスクエア 1F)
時 間:10:00 ~18:00
休 館:会期中無休
入館料:無料

展覧会詳細
https://www.artlogue.org/node/8608

なお作品は以下URLよりご購入いただけます。
■ARTLOGUE Gallery
https://www.artlogue.gallery/

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