江戸幕府が開いた東海道は、参勤交代のほか商人や、伊勢参りなどの旅人が往来する大動脈でした。名所絵や旅案内などの出版も相継ぎ、東海道を舞台にした旅の滑稽本、十返舎一九の『東海道中膝栗毛』が大ヒットして、旅ブームの先駆けとなったのもこの時代でした。浮世絵師、歌川広重(うたがわ・ひろしげ)が描いた保永堂版《東海道五拾三次》には、旅人や宿場の様子が情緒豊かに描き出され、爆発的な人気を博しました。これにより広重が描いた東海道シリーズは「丸清版」を含め20種類以上にのぼるほどでした。
本展では、『東海道中膝栗毛』の弥次、喜多のハチャメチャ道中を追いながら、「保永堂版」と「丸清版」のふたつの東海道五拾三次を同時に展示し、日本橋から見附宿までを前期、浜松宿から京都までを後期としてご紹介します。
前期:6月8日(土)~7月15日(月・祝)
後期:7月17日(水)~8月18日(日)
上位美術館・ギャラリー
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