紙や絹の上に筆を用いて引かれた墨線は、その時々でさまざまな表情を見せます。奈良時代、謹直な字により書写された写経が鎮護国家に深くかかわり、平安時代には流麗な仮名が料紙を飾りました。
中国の禅宗文化の流れをくむ水墨画は多様な墨調を巧みに用い、室町時代に禅林社会の「詩画軸」として花開きます。身近な素材であるだけに、その時々の美意識を如実に表現する墨の多彩な世界を、当館所蔵の名品を通して、わかりやすく紹介する展覧会です。
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