明治から昭和にかけて活躍した吉田博の木版画25点、水彩画1点、未発表作品を含む油彩画9点を展示いたします。
サブタイトルにある“山”とは、高山を愛し、登山家としても一流の山岳画家であったことを表します。“水”とは、その描写力について「水を描かせたら右に出る者はいない」と評されるほど表現が卓越していたことを表します。そして最後の“桜”とは、若き頃海外修行の途上で手にしたアメリカンドリーム、そのきっかけとなった作品「雲井桜 Memories of Japan」を表します。
本展では吉田博の冒険に満ちた人生や、気骨の士としての豪快なエピソードを交えて作品を追いかけます。また、後半生をかけて取り組んだ木版画製作は、平均30回以上も重ね摺りされる細密な“多色摺り”や、技術の高さを示す版の“大きさ”、同じ版でも色を変えることにより別の時問帯を表現する“色替え摺り”など、それまでの版画とは一線を画す独創的なのものでした。それら木版画作品を中心に吉田博の魅力を紹介します。
後年、吉田博は「私は自然を崇拝する側に立ちたい」という自然の偉大さと美しさを尊ぷ言葉を残しました。本展を通して、彼が残したかった世界各地の絶景と、明治から昭和という時代、そして画家としての生涯についてご覧頂きたいと思います。
開催期間
-
上位美術館・ギャラリー
画像
アクセス数
0
1
1