秋野不矩美術館開館20周年の節目の年を飾る特別展として、秋野不矩(あきの ふく、1908-2001)の生誕110年記念展を開催します。
秋野不矩は、静岡県磐田郡二俣町(現・浜松市天竜区二俣町)に生まれ、19歳で画家の道を志し、始め千葉の石井林響、次いで京都の西山翠嶂に師事しました。
西山の画塾・青甲社にて研鑽を積みながら、官設展覧会で入選・受賞を重ねて着実に地歩を固めますが、戦後、官展や画壇における閉鎖性に憂いを覚え、1948(昭和23)年、新しい日本絵画の創造を掲げる在野の日本画団体・創造美術(現・創画会)の結成に参加し、造形的な人物表現に意欲的に取り組みました。
1962(昭和37)年、54歳でインドへ滞在して以降は、インドの情景を力強く描き上げるようになり、雄渾な筆致とみずみずしい色彩によって独自の画風を築き上げました。
亡くなる最後まで画家として貫いた93年の生涯は、1999(平成11)年の文化勲章受章など数々の栄誉で彩られ、没後10数年が経った今もなお、活力に満ちた輝きを放っています。
本展では、画家の生誕110年に臨んで、画業初期から晩年に至るまでの作品を通貫して展示し、自己の芸術を追い求めて邁進した秋野不矩の創作活動の道筋を振り返ります。
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