大相撲を美しく演出するものの一つに行司装束があります。さまざまな色の糸や織り方で仕立てられた行司装束は、もはや芸術品といえるでしょう。行司は、激しい取組が繰り広げられる土俵上に彩りを加える存在です。
江戸時代以来、行司は麻裃(あさがみしも)で取組を裁きました。武士の礼装である麻裃は力士と調和の取れたものでしたが、明治43年(1910)5月に直垂(ひたたれ)・烏帽子(えぼし)姿へと変更します。これは髷を落として裃が似合わなくなった行司の頭髪を烏帽子で隠すためとも、直垂の方が装飾性が高くなるためとも言われています。
今回は、染織図案家・初代若松華瑶(わかまつかよう、1895~1974)がデザインしたものを中心に、色鮮やかな装束をご紹介します。また、行司が身に付ける軍配や印籠(いんろう)、脇差なども合わせて展示します。これを機会に、大相撲に欠かすことのできない行司にもご注目いただければ幸いです。
11月9日(金)・12月7日(金)の14時から展示解説を行います。参加ご希望の方は相撲博物館展示室までお越しください。
入館無料。土・日・祝日休館。
開催期間
-
画像
アクセス数
0
0
0