鈴木育男写真展 「なつかしの昭和時代」

ARTLOGUE 編集部2018/10/13(土) - 11:36 に投稿

鈴木育男氏は、写真館「らかんスタジオ」(父・鈴木清作が1921年にニューヨークで創業、1935年より吉祥寺で開業)の二代目として経営を続ける傍ら、街の風景を撮影してきました。60年以上前から継続的に撮り続けている地元・吉祥寺を写した作品は、街の変遷をたどる貴重な資料となっています。
本展では、昭和30年前後の東京など、街の風景や人々を写した写真約80点(すべてモノクロ)をご覧いただきます。
戦後の混乱から復興しつつある時代に、氏は都電が走る日本橋や占領時代の名残がある東京駅前、そして商店街や路地裏など、庶民の生活に眼差しを向けてシャッターを切っています。
子育てをしながらお店を切り盛りする女将さん、ご近所の人に見守られながらの嫁入り風景、ふんどし姿で神輿を担ぐ男たち。雑然とした中で再び活気を取り戻していく街の様子と、苦しい生活の中でも前を向いて生きる人々の姿が印象的に写しとめられています。「街の人たちにカメラを向けても何も言われない、むしろ口元が緩み『とてもおだやかな時代』『とても撮影しやすい街』であり、ぬくもりのある世界だった。」と氏が語るように、昭和ならではの人と人との繋がりが感じられる心あたたまる写真ばかりです。

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鈴木育男写真展 「なつかしの昭和時代」
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