9/29(土)よりシネ・リーブル梅田で公開!障害者施設「やまなみ工房」に通うアーティストの姿を追ったドキュメンタリー映画『地蔵とリビドー』

ARTLOGUE 編集部2018/09/06(木) - 16:20 に投稿
9/29(土)よりシネ・リーブル梅田で公開!障害者施設「やまなみ工房」に通うアーティストの姿を追ったドキュメンタリー映画『地蔵とリビドー』

 

滋賀県甲賀市にある障害者作業所「やまなみ工房」。

ここに通い創作活動に取り組むアーティストの姿をとらえたドキュメンタリー映画『地蔵とリビドー』が2018年9月29日(土)より、シネ・リーブル梅田で公開されます。

彼らの日常や創作の様子、アウトサイダーアートに造詣の深いジャーナリストや美術関係者のインタビュー等を通して、「やまなみ工房」のアーティストの作品の魅力、彼らを「表現」へと突き動かす根源へと迫ります。

 

映画『地蔵とリビドー』劇場予告編(90秒)

作業所というとその名の通り、働く場として下請け作業等を行うイメージが一般的ではないでしょうか。「やまなみ工房」では、通う人、一人一人に目を向け、時間や規則に縛られることなく彼らが表現することを大事にしています。

 

何かの枠に収めないという姿勢は、「表現」や「アート」に対する考えにも表れています。例えば映画にも登場する酒井美穂子さん。一日中お気に入りのインスタントラーメンの袋をみつめ、カサコソ小さな音をたてながら、袋をさわり続けます。

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やまなみ工房施設長の山下完和(まさと)さんと酒井美穂子さん


そうして時間を経たラーメンの袋にはその日その日のシワが。「やまなみ工房」では、日毎、袋に刻まれるシワを、その日その日で微細に異なる酒井さんの「表現」ととらえ、酒井さんが一日共に過ごしたラーメンの袋を大事に保管しています。

「これはこういうもの」と定義づけ、枠にはめてしか物事をみようとしない場合、酒井さんの行為は無意味なものにしか映らないかもしれません。

 

『地蔵とリビドー』の監督笠谷圭見(よしあき)さんは作品の中で「個性を障害と捉える野蛮な社会が着せたレッテルを脱がして ありのままの姿を写真に収めたい」と語ります。

それを体現するかのように、映像のタッチは感傷的にもクールにもならず、淡々と「やまなみ工房」のアーティストの日常、創作の様子を映し出します。

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障害者アートというと、どうしても「障害者がつくった」という点と、作品の評価や価値が結びつきがち。しかし『地蔵とリビドー』をみているとそんなバイアスが吹き飛んでしまう程。

どのアーティストもみな、切実に何かを語りたい、表現したいという欲求を持ち、それに突き動かされて生まれる作品は、圧倒的な腕力で観る人の心をわしづかみにします。

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「上手」「下手」という次元、美術の理論や概念を超え、生きるための呼吸のように創作を続ける彼らの姿は、「表現するとは何なのか?」をわたし達に痛切に問いかけます。

障害者に対するレッテル、作業所に対するレッテル、障害者アートに対するレッテル。世の中には想像以上にたくさんのレッテルが貼られています。それらがはらりと落ちた時、何がみえてくるでしょうか。

是非映画館に足をお運びください。

 

【作品タイトル】
地蔵とリビドー(英語タイトル:JIZOLIBIDO)

【仕様】
カラー/ 62 分//日本語・英語字幕付き

【出演者】
小出由紀子(アートディーラー)
エドワード M. ゴメス(ジャーナリスト/「RAW VISION」編集局長)
向井秀徳(ミュージシャン/ ZAZEN BOYS)ほか

【スタッフ】
監督 : 笠谷圭見
撮影・編集 : 野田亮(apartment film)、TRUCK FILM DESIGN
音楽 : イガキアキコ
プロデュース : やまなみ工房×PR-y
製作プロダクション : RISSI INC.
助成 : 日本財団

【WEB サイト】
https://www.jizolibido.com

【上映スケジュール】
2018年6月30日(土) アップリンク渋谷[東京]
2018年8月25日(土)・9月2日(日) VESSEL發現號[香港]
2018年9月23日(日) なら国際映画祭 尾花座[奈良]
2018年9月29日(土)~10月12日(金) シネ・リーブル梅田[大阪]
2018年11月~ シアター・イメージフォーラム[東京] 

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