海と山が横たわる都市・神戸が舞台の芸術祭「港都KOBE芸術祭」。秋めいて来ました。旅行気分で散策してみましょう。
神戸開港150年を記念して、市内各地でアートイベントが開催されています。船で徒歩で自転車で、散策してみました。
ガラスに書かれた「詩」を通して景色を見る、大正モダン、戦中戦後、そして震災。街の記憶とともに言葉はある。
筆者も被災しました。震災の記憶は乾いた思い出になっていますが、こんな言葉に触れると心が震えます。もう20年前か・・何とか生きてきたなあ。感傷のきっかけになりました。
ポートアイランド北公園の岸壁に設置された透明アクリル板。向こうに様々な景色を見たという意見が寄せられています。
大震災を経験した人の見る神戸、以後に生まれた世代が見る神戸。作家の意図を超え、 アートは人の懐にはいりこみ、個人的な意味を持ちはじめています。
それから巡航。突堤や海中に設置されたアートを船から眺めていきます。
海のアートは準備もたいへん。会場からクレーンで吊り下げる作業はたいへんだったようで(しかもいきなり台風が来たので、厳戒態勢=無事に乗り越えました)
陸地からは近づけません。船から見ましょう。
海から見たら、陸地からも見たくなります。各会場は突堤の端っこにあったり、私有地にあって入れないのもあります。それは船から鑑賞しましょう。
帆船型の遊覧船が背景になります。
観光客の撮影場所になっています。
市内各地を巡る作品もあります。
作家自身が作品である「絵葉書の余白」と「イカリ」で神戸各所に現れます。
撮影名所となっています。次の順番の人がシャッターを切る段取りで進むようです。
神戸アートマルシェは今年で10年目。3年目からは神戸オリエンタルホテル13階ワンフロアを借り切って開催しています。有料入場者集も年ごとに増え、作品の売上額も伸びているそうです。
豪華客船「飛鳥Ⅱ」がやって来ると、みなさんアート鑑賞の手を止めて眺めていました。このロケーションならでは。
景色がいいので、部屋よりテラスに行きがちな会場。
灘五郷の酒蔵が、ひと部屋を借り切って「酒バー」を開催。
晴れた日はアーティストも接客を忘れ、テラスでまどろみがちです。
(知り合いが来ると酒を抱えてテラスへ一直線・・とか)
窓からすぐ近くに見えるポートタワーや、海洋博物館、高浜岸壁に着岸する観光帆船、観光地であるMOSAICの向こうには川崎重工の第4ドックが見えますアート好き+工場萌えには絶好のロケーション。広いテラス付きのスイートルームふたつをサービスルームにしています。ひとつは灘五合の酒蔵が参加した日本酒バー、もうひとつは紅茶の館です。歩き疲れたら休めます。お酒は¥500,紅茶は無料サービスでした。
連携イベントもいろいろあります、六甲山頂の「六甲ミーツアート」は11/23まで。六甲牧場で羊と遊べます。11月最初の連休からはじまる、長田駒ヶ林地区での「下町芸術祭」も毛色の違った楽しみ。下町はお好み焼き/そば焼きのメッカ。神戸のソースをぬりたくって食べてください。
場所が広範囲にわたるので自転車がオススメ。神戸市役所やメリケンパークとか市内10ヶ所にポートがあります。(阪神タイガーズロゴ入り!)
陽の加減によって、陽が落ちて照明が入って、作品は違った表情を見せます。鑑賞者は自分の都合で海から陸から見たい方法で鑑賞できます。ふらりとアート散歩、楽しみを見つけてください。
神戸開港150年記念 「港都KOBE芸術祭」
会 場:神戸港、神戸空港島
会 期:2017年9月16日(土)~10月15日(日)
参加アーティスト:井上廣子+井上凱彦、植松琢麿、NPO DANCE BOX、小曽根環、川村麻純、小清水漸、古巻和芳、新宮晋、椿昇、ドットアーキテクツ、西野康造、西村正徳、林勇気、藤本由紀夫、やなぎみわ、山村幸則、于向溟、崔栽榮、張錳
U R L:http://www.kobe-artfes.jp/
My自転車で散策中