「N・S・ハルシャ展:チャーミングな旅」 森美術館

ARTLOGUE 編集部2016/12/05(月) - 16:30 に投稿
「N・S・ハルシャ展:チャーミングな旅」 森美術館
N・S・ハルシャ《ここに演説をしに来て》2008年、アクリル、キャンバス、182.9×182.9 cm(×6)

PRESS RELEASE

現代アートで巡る、南インドから宇宙まで

~N・S・ハルシャらが登壇するトークセッションや、子ども向けワークショップ美術館内で開催するヨガイベントなど、関連プログラムの詳細が決定!~

森美術館は、2017 年2 月4 日(土)から6 月11 日( 日)まで、インド人アーティストN・S・ハルシャの初の大規模個展となる「N・S・ハルシャ展:チャーミングな旅」を開催します。
N・S・ハルシャは1969年、南インドの古都マイスールに生まれ、現在も同地を拠点に活動しています。南インドの伝統文化や自然環境と真摯に向き合うN・S・ハルシャの独自の創作姿勢は、インド現代美術が経済成長とともに国際的注目を浴びるなか高く評価され、これまで数多くの国際展に参加してきました。絵画を中心に多彩な表現技法を駆使した作品に通底するのは、ひとの身体に象徴される小宇宙(ミクロコスモス)と森羅万象を包む大宇宙(マクロコスモス)を同時に捉える世界観、そしてこの世の不条理へと向けられた観察者の視点です。
本展では、1995 年以降の主要作品約70点(新作を含む)を通し、アーティストの20年間にわたる実践を見つめます。タイトルにある「旅(ジャーニー)」は、アーティストの人生の歩みだけでなく、マイスールから見たインドの経済発展、伝統と現代の往来、日常の営みから宇宙的視点への拡がりなど、多様な「旅」を示唆します。世相や状況を批評的かつユーモラスに描くことにより、N・S・ハルシャはこの世の皮肉も愛も逆説もすべて含んだ魅力を「チャーミングな旅」として伝えてくれるのです。
マイスールというローカルな地点に根差したN・S・ハルシャの視点は、これまで主流だった欧米的な近現代美術の解釈や枠組みからアートを解放し、時空間を超え、より普遍的なものへと導いてくれるでしょう。

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N・S・ハルシャ《宇宙情報処理センターでの名優》2015年、アクリル、キャンバス、190 x 150 cm、Courtesy: Victoria Miro, London

 

N・S・ハルシャ 略歴

画像を削除しました。1969年、インド南部、カルナータカ州マイスール生まれ。現在もマイスールを拠点に活動。1995年、ヴァドーダラーのマハーラージャ・サヤラジオ(MS)大学絵画修士課程修了。ドイツ学術交流(DAAD)奨学金(2012 年)を受ける。また、アルテス・ムンディ大賞(2008 年)などを受賞。コーチ=ムジリス・ビエンナーレ(インド、2014 年)、モスクワ現代美術ビエンナーレ(2013 年)、堂島リバービエンナーレ( 大阪、2013 年)、アデレード・フェスティバル(オーストラリア、2012 年)、横浜トリエンナーレ(2011 年)、サンパウロ・ビエンナーレ(ブラジル、2010 年)などを含む多数の国際展に参加、また2009年にロンドンの国際美術研究所(INIVA)、2008 年に東京の銀座メゾンエルメスフォーラムにてそれぞれ個展を開催。他、インド現代美術を包括的に紹介した大型国際巡回展「インディアン・ハイウェイ」(2008年、ロンドン、サーペンタイン・ギャラリー/2012年まで世界5 都市巡回)、「チャロー!インディア:インド美術の新時代」(2008年、森美術館/2009年、ソウルとウィーンへ巡回)にも参加。

 

N・S・ハルシャ展:チャーミングな旅

会 期:2017 年2 月4 日( 土)~6 月11 日(日)
会 場:森美術館
入館料:一般1,800 円、学生( 高校・大学生)1,200 円、子供(4 歳―中学生)600 円、シニア(65 歳以上)1,500 円
お問い合わせ:Tel:03-5777-8600(ハローダイヤル)
オフィシャルサイト:http://www.mori.art.museum/contents/n_s_harsha/

主 催:森美術館
後 援:インド大使館、公益財団法人 日印協会
協 賛:ダイキン工業株式会社、株式会社大林組、トヨタ自動車、YKK / YKK AP、NTT コミュニケーションズ株式会社、ハウス食品グループ、鹿島建設株式会社
制作協力:Usha International Ltd.
協 力:キャセイパシフィック航空会社、シャンパーニュ ポメリー
企 画:片岡真実( 森美術館チーフ・キュレーター)

 

開催意義

森美術館はこれまで、中国、アフリカ、インド、中東など成長目覚ましい世界各地の現代アートの現状を紹介する地域 展と、アジアの中堅アーティストの大型個展を両輪として開催してきました。N・S・ハルシャは、2008 年に開催した地域展「チャロー!インディア:インド現代美術の新時代」参加アーティストの一人で、インド現代美術界においては、その多彩な手法、作品背景にある南インドの自然や伝統文化、文脈の多様さから独自の立ち位置を確立しています。本展は、地域展で注目したアーティストを大型個展であらためて深く紹介する、森美術館の一つの方向性を示す企画展であるとともに、N・S・ハルシャにとっては、初のミッドキャリア・レトロスペクティブ*となります。

* ミッドキャリア・レトロスペクティブ:アーティストのキャリアの晩年や没後に開催されるイメージが強い「 回顧展 」に対して、一定のスタイルを確立した中堅アーティストの数十年間の仕事を網羅的に見せる展覧会。

 

展覧会関連プログラム

トークセッション「世界を俯瞰する絵画、日常を観察する絵画」

出演:N・S・ハルシャ、山下裕二(明治学院大学教授)、会田誠(美術家)、片岡真実(森美術館チーフ・キュレーター)
日時:2017年2月4日(土)19:00-21:00(開場:18:30)
会場:アカデミーヒルズ(六本木ヒルズ森タワー49階)


アーティストトーク「出展作品《ここに演説をしに来て》の世界」

出演:N・S・ハルシャ
日時:2017年2月15日(水)19:00-20:00(受付開始:18:45)
会場:森美術館展示室内

 

ティーンズ・プログラム「アーティストと出会う」

日程:全3回(2017年2~4月の各月1回ずつ)開催予定
会場:森美術館展示室内
対象:15~19歳  定員:15名程度(要予約、先着順)
料金:無料

 

「フューチャー:未来の夢」行進 in 六本木ヒルズ

日程:2017年1月30日(月)午前*雨天決行
場所:六本木ヒルズ内

 

キッズ・ワークショップ「ナイト・ジャーニー:夜への旅」

出演:N・S・ハルシャ
日程:
1日目 2017 年4 月22 日(土)
2日目 2017 年4 月23 日(日)

 

ヨガしてアート―身体を動かしてアート鑑賞 Supported by Reebok

主催:森美術館 協力:リーボック
*会期中、数回にわたって開催予定

 

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