山田元子展「トントン つくる からだ ドキドキ」

ARTLOGUE 編集部2018/08/09(木) - 11:35 に投稿

調布市在住の山田元子さんは、「身体(からだ)のしくみのおもしろさ」をテーマに、金属や木材、大理石など様々な素材で立体作品を手掛けています。

銅板を熱し、叩いて曲げる工程を繰り返す鍛金(たんきん)技法は、体力や気力などの途方もないエネルギーが必要です。作家は学生時代、様々なテーマに取り組み、完成像を思い描きながらも、エネルギーを持続できず、作品を作り上げることができませんでした。しかしある時、自身が味わった感覚を鑑賞者が追体験できるような作品をつくりたいと思い挑戦してみたところ、作品を完成させることができました。この体験がきっかけとなり、人体について調べていく中で、身体は「臓器や骨などで構成され、液体がたっぷり入った容器の様」だと思うようになりました。鍛金技法は、容器を作ることから発展した技法であり、その技法で作られた作品と人体は類似しているという考えに辿りついたのです。以来、「身体のしくみのおもしろさ」を表現するために、見てさわって楽しめる作品を制作するようになりました。
最近では、畑の多い調布に住まいを構えたことから、身体と野菜など農作物との融合作品にも取り組み始めています。

本展では、新作の体験型作品を紹介するほか、「身体の外から内へ」と題し、人体のパーツや臓器をモチーフとした作品も展示します。また、作家が作品に使用している素材、道具、作品のインスピレーションとなる写真、本、図鑑などを展示し、アトリエを再現したような空間も設置します。作品制作の軌跡や作品が生まれる過程を追い、作家が身体で味わった感覚を想像しながらご覧いただければ幸いです。

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山田元子展「トントン つくる からだ ドキドキ」
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