「倭の五王」時代後の混乱を経て6世紀ごろのヤマトでは、諸豪族たちを圧倒する「大王」が君臨し、国家の形成が急速に進んでいきました。日本列島各地の豪族たちも、ヤマトとの関係を維持しながらそれぞれの地域をまとめあげていきました。
たとえば九州北部では、「筑紫君磐井」に代表されるような大豪族が、朝鮮半島との密接な関係をもとに独自の文化を作り上げ、勢力を拡大していきました。九州北部の古墳文化は出雲やヤマトにも影響を与えるなど、流行の最先端地域でした。 同じころ島根県東部においては、古墳時代最大の古墳がその東西に築造され独自の古墳文化を育むなど、それまでにはない新しい地域秩序が形成されていきました。その背景には、ヤマトや九州といった列島各地の豪族たちとの盛んな交流がありました。さらに、現在も続く「出雲」という地域的まとまりが誕生したのもこのころと考えられています。
そこで今回の展示では、6世紀における地域色あふれる古墳文化について出雲地域を中心に紹介し、現在まで影響を与える「出雲」というまとまりがどのようにして生まれたかを考えます。 会期中には、関連講座やギャラリートークを開催します。
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