【企画展】レイヤーズ・オブ・ネイチャー その線を超えて

ARTLOGUE 編集部2018/08/02(木) - 21:35 に投稿

色、光、空間、時間、様々な生命体、目には見えないものも含めて、「自然」と呼ぶならば、本展の3作家の作品は、その自然のように私たちの身体を包み込みます。

日米を拠点として国際的に活躍するフランシス真悟は、土地の色や光を作品に取り込んでいます。その色彩の層は、私たちのなかに眠る記憶の層と重なるように見るたびに深みをまし、地平線のような広がりをもつ線は、絵画の外へと向かっていきます。また、本展に向けた新作も発表いたします。

日本の美術館では初の発表となるベルリンの作家クリスチャン・アヴァは、独自の技法でものの本質的な姿を発見し平面に捉えています。新作では、偶発的にまじわる絵具の層を、現実と想像の境界を曖昧にする水滴の描写とほとばしる色彩によって覆い、多層的な空間を絵画につくりだしています。

そして、フランシス真悟の父であり、20世紀を代表するアメリカの抽象画家サム・フランシスによる、目には見えないものに色彩を与え、白い土地に新たな生態系を描き出すかのような作品が、セゾン現代美術館のコレクションより出品されます。

これらの作品の前に立つ時、抽象と具象、絵画の内と外、鑑賞者と対象物の境界を超え、さらには個の輪郭を描く線をも超えて、私たち自身も自然を形成する層の一つであることを感じられるでしょう。

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