佐藤研吾

Nomadic Rhapsody-“超移動社会”がもたらす新たな変容-

ARTLOGUE 編集部2018/11/02(金) - 21:17 に投稿

【本展イントロダクション】
文化は人々の移動によって生まれ、育まれてきました。大航海時代を経て欧州諸国の東南アジア進出により流行したシノワズリとロココの融合、植民地への旅が発想の種となったポスト印象派と様々な表現主義、亡命のために海を渡ったシュルレアリスム、アメリカ大陸を縦断したブルースやジャズ。建築文化もまた、長い歴史の中で人々の移動による交流が起こり、地域間で相互に影響を受け合ってきたと言えます。
デラシネの時代、コンピューターが生活の中心になり、世界への扉が身近になった一方で、地域の不平等や格差、言語多様性の衰退は広がり、地球温暖化、気候擾乱や大地の震えは人々の生活を脅かし、人災によっても人種や民族の離散が起こっています。海外、とりわけアジアと呼ばれる地域で個々に生じているさまざまな事象は、日本が抱えている課題と共通してはいないでしょうか。それらは互いに関連付けられないものでしょうか。建築模型を通じ、その共通点や関連性を是非ご自身の目で発見ください。

【本展の見どころ】
・ファッションデザイナーやアーティストとコラボを手がける小嶋伸也・小嶋綾香(小大建築設計事務所)による複数のプロジェクトを紹介。