速水御舟

ジャンル、年代の垣根を超えて作品を展示する回遊型の展覧会! 「声」を聞くことで結ぶ、滋賀県立美術館のリニューアル記念展「ボイスオーバー 回って遊ぶ声」

遠藤 友香2021/11/07(日) - 18:38 に投稿

1984年8月に、滋賀県内唯一の公立美術館として開館した「滋賀県立近代美術館」。改修工事のため、2017年4月からの約4年間の休館を経て、2021年6月、名称を新たに「滋賀県立美術館」としてリニューアルオープンしました。

滋賀県立美術館外観

滋賀県立美術館館長でありディレクターの保坂健二朗氏が掲げる「リビングルームのような美術館」というコンセプト通り、公園の中にあるため親子連れが多く、小さなお子さんがいるご家庭に嬉しいキッズスペースを完備しています。ウェルカムゾーンと名付けられたエントランスロビーには休憩スペースがあり、飲食可能で持ち込みもOKなので、気負いなく美術館に足を運べます。また、株式会社 木の家専門店 谷口工務店の寄附によって、2022年3月27日(日)まで、毎週日曜日の常設展示観覧が無料になるとのこと。ぜひ、この機会に訪れてみたいものです。
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【山種美術館 広尾開館10周年記念特別展】生誕125年記念 速水御舟

ARTLOGUE 編集部2019/03/21(木) - 02:33 に投稿
本年は、日本画家・速水御舟(はやみぎょしゅう 1894-1935)の生誕から125年、そして山種美術館が現在の渋谷区広尾の地に移転し開館してから10年目にあたります。この節目の年を記念し、当館の「顔」となっている御舟コレクションの全貌を紹介する展覧会を開催いたします。 当館創立者の山﨑種二(1893-1983)は御舟とは一つ違いでしたが、御舟が40歳という若さで早世したため、直接交流することがかないませんでした。しかし、御舟の芸術を心から愛した種二は、機会あるごとにその作品を蒐集し、自宅の床の間にかけて楽しんでいました。一方、御舟は23歳の若さで日本美術院同人に推挙され、横山大観や小林古径らにも高く評価された画家。「梯子の頂上に登る勇気は貴い、更にそこから降りて来て、再び登り返す勇気を持つ者は更に貴い」という御舟の言葉どおり、彼は生涯を通じて、短いサイクルで次々と作風を変えながら、画壇に新風を吹き込んでいきました。 御舟は40年という短い生涯に、およそ700余点の作品を残しましたが、その多くが所蔵家に秘蔵されて公開されることが少なかったため、「幻の画家」とも称されていました。1976年、旧安宅産業コレクションの御舟作品105点の一括購入の相談が種二のもとに持ち込まれ、種二は購入の決断をします。その結果、従来から所蔵していた作品とあわせて計120点の御舟作品が山種美術館の所蔵となり、以来当館は「御舟美術館」として親しまれてきました。 本展では、御舟の代表作ともいえる《炎舞》、《名樹散椿》(前期展示〈6/8-7/7〉)(ともに重要文化財)をはじめとして、《錦木》など初期の作品から《牡丹花(墨牡丹)》など晩年の作品まで、各時代の作品をまとめてご覧いただきます。 当館の御舟コレクション全点公開は2009年の広尾開館以来10年ぶりとなります。この機会に、御舟芸術の真髄をお楽しみください。 ※作品はいずれも山種美術館蔵 ※会期中、一部展示替えあり(前期:6/8-7/7、後期:7/9-8/4)