ゑがき、ゑがく清方 ー その優美な絵の世界 ー
6歳で挿絵画家となった鏑木清方は、新聞の挿絵や、単行本、雑誌の口絵など数々の仕事を手がけていく中で着実に力をつけ、20代半ばには人気挿絵画家として認められるようになりました。
その一方で、日本画研究を目的に若手の日本画家の仲間と団体「烏合会(うごうかい)」を結成します。
さらに、浮世絵や南画の研究に取り組み、自身の表現を模索し、挿絵画家から日本画家へと転身を図りました。
清方の江戸情緒あふれる優美な美人画や市井の人々の暮らしを描いた作品は、大正そして昭和の日本画壇で高く評価されました。
しかし清方は、更なる創造を追い求め、肖像画や芝居絵、風景画などにも創作の幅を広げていきました。
本展覧会では、挿絵画家時代に描いた口絵や美人画をはじめとした日本画作品を展示し、清方の画業を紹介いたします。