入善町

Waldmärchen(森の伝説)フロリアン クラール

ARTLOGUE 編集部2018/08/04(土) - 16:21 に投稿

このたび「入善町 下山芸術の森 発電所美術館」(以下、発電所美術館)では、音楽や映画、科学、建築に基づいた作品を制作するドイツ出身の現代美術作家フロリアン クラールの個展を開催いたします。

複雑な構造の形態をダイレクトに表した彫刻や映像作品を得意とし、アジアを中心に国内外の公共空間に数多くの作品を設置する人気作家の彼が、発電所の面影と歴史を感じさせる発電所美術館で新作を発表します。

今回フロリアンは、例えば、12世紀、19世紀、現代という時間的な隔たり、日本とヨーロッパといった空間的な隔たり、虚構と現実、さらには作家個人の経験を、音楽や映像によって一つにまとめ上げます。断片的に配置された物体と編集された映像は、その時代や場所といった固有の要素や特徴を持つ一方、普遍的な意味や共通項を含み、観る者は無意識のうちに物語を紡ぎ出すことでしょう。

現地制作された巨大な構造物と至る所に設置された断片的な作品が、音響や照明などの舞台装置や映像、音楽によって融合する壮大なインスタレーション作品は、その作品の中に観客が入り込み体感できる場でもあります。目だけでなく五感で感じることができる作品をぜひご覧ください。