創刊記念『國華』130周年・朝日新聞140周年 特別展「名作誕生-つながる日本美術」
日本美術史上には「名作」と呼ばれる作品が数多く存在します。時代を代表する人物ゆかりの名作、伝説的な巨匠の手から生み出された名作、海を越えて日本へもたらされた名作、古典に学び新時代の美意識で生まれ変わった名作など、名作はさまざまなドラマをもって誕生し、受け継がれ、新しい名作の誕生へとつながってきました。
本展覧会では、こうした作品同士の影響関係や共通する社会背景に着目して、鑑真(がんじん)ゆかりの木彫や美麗な普賢菩薩像(ふげんぼさつぞう)など仏教美術の白眉から、雪舟(せっしゅう)、宗達(そうたつ)、若冲(じゃくちゅう)らの代表作、伊勢物語や源氏物語といった古典文学から生まれた工芸の名品、さらには古画に学んで新たな境地を拓いた近代洋画まで、地域、時代を超えた名作の数々を、12のテーマで紹介いたします。材質や技法、特徴的な形やモチーフ、形の意味や作ること自体の意味など、出品作品のつながりはさまざまです。皆さんがご存じの国宝・重要文化財を含む約130 件が集まることによってみえてくる、名作たちの「つながり」をぜひお楽しみください。