紀南アートウィーク実行委員会は、和歌山県紀南地方の地域資源である柑橘をテーマとした本年度のアートプロジェクト「みかんコレクティヴ」を実施しており、2022年10月6日(木)〜10月16日(日)の11日間にわたり和歌山県田辺市複数箇所にて「みかんマンダラ展」の作品展示及び関連イベントを開催中です。
展覧会の全体テーマは「みかんマンダラ」。これまで、あまり語られてこなかったみかんと、アート・神話・哲学・人類学・植物学・デザインなどの他分野との接合点を探り、和歌山を代表する博物学者、南方熊楠がこの熊野の地で見出したような宇宙的な広がりを持つ、新たな集合知=マンダラを、現代アーティストの方々と共に表現します。各展示会場には展示テーマを設け、キュレーションされた作品を展示。様々なアーティストによる新作だけでなく、アウラ現代藝術振興財団のコレクションからアジアを代表する作家の作品も招聘します。
ぜひこの機会をお見逃しなく!
◾️展示テーマ「実り/果実を巡る旅」
アーティスト:廣瀬智央
展示場所:秋津野ゆい倉庫
地域の農家の共同出資により作られた農業法人「株式会社秋津野ゆい」の倉庫を展示会場とし、蜜柑の生産や流通に関わる場所で、廣瀬智央による⻑期アートプロジェクトの提案と、みかんコレクティヴの展開を予感させる様々な展示をおこないます。
◾️「菌と共生/菌根ネットワーク」
アーティスト:BeTakerng Pattanopas、Piyarat Piyapongwiwat、TuanMami、Quynh Dong、狩野哲郎、廣瀬智央、AWAYA
展示場所:SOUZOU(旧岩橋邸)
南方熊楠が目を向けた菌や植物の生態、また自然と人の共生のあり方に目を向けた作品を、アウラ現代藝術振興財団のコレクションを中心に展示。
◾️「土と根/見えない根を探る」
アーティスト:bacilli、廣瀬智央、Khvay Samnang
展示場所:愛和荘
人間国宝の芹沢銈介など文化人に愛された旅館を新たな文化交流を誘発すべく、熊野の自然に想像力を喚起された廣瀬の作品と、土を多角的に捉える活動を行うアートユニット・バシライによるワークショップの実施と展示を行います。
◾️「みかん神話」
*10月9日(日)12:00〜14:00には空間内で特別ライブを実施(こちらのイベントは終了いたしました)。
VRアーティスト:VR蕎⻨屋タナベ
VRLive出演アーティスト:Ambientflow ku、やまみー、「カソウ」舞踏団、ジビエーズ(ドコカノうさぎ&沙影)、おきゅたんbot/宝来すみれ
展示場所:オンライン(VRchat上)*展覧会期中はtanabe en+にてVR体験可
みかんと神話、根の世界と果実の世界を反転、などをキーワードにVR空間上に体感型のアート作品を制作。2022年6月に川久ミュージアムで行われた展覧会にて公開したβ版を発展させた新たなVR空間の体験に加え、展覧会期中の10月9日(日)には空間内でのVR音楽ライブも実施予定。
開催概要
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◾️紀南アートウィーク2022 「みかんマンダラ展」
会 期:2022年10月6日(木)〜10月16日(日)11日間
会 場:和歌山県紀南地域 田辺市内各所 *複数個所
時 間:各展示会場による
料 金:入場無料
*一部のワークショップや体験などは有料となります。
主 催:紀南アートウィーク実行委員会
構 想:みかんコレクティヴ
キュレーション:プロダクション・ゾミア
URL :https://kinan-art.jp/info/9005/
◯関連イベント
◾️「みかんマンダラ展示 説明会」
日時:10月6日(木)19:00 〜
場所::tanabe en+
スピーカー:藪本 雄登(紀南アートウィーク実行委員⻑)
*こちらのイベントは終了いたしました。
◾️特別トークセッション「土根場所-カンボジアと紀南/熊野から-(仮)」
日時:10月7日(金)18:00〜
場所:愛和荘
スピーカー:Khvay Samnang(現代アーティスト)、石倉敏明(秋田公立美術大学美術学部准教授、芸術人類学者)
*こちらのイベントは終了いたしました。
◾️オープニングセレモニー「苗木の旅」(苗贈与式)&トークセッション
日時:10月8日(土)10:00〜
場所:秋津野ゆい倉庫前
スピーカー:廣瀬智央(アーティスト)、原拓生(紀州原農園園主)
*こちらのイベントは終了いたしました。
みかんコレクティヴ展のオープニングセレモニーとして、柑橘の苗の譲渡会を行います。みかんの苗木を参加者(=里親)と共に育て、将来的には「コモンズ農園(誰もが利用できるみんなの農園)」としての新しい農地のあり方を考えます。
◾️絵画ワークショップ「みなかたる」
日時:10月9日(日)10:00〜11:30
場所:SOUZOU(旧岩橋邸)
アーティスト:杵村直子
*こちらのイベントは終了いたしました。
南方熊楠が残した細密な標本画をお手本に、自然物のスケッチと(時には架空の)説明文や注釈を入れる絵画体験。柑橘の汁で濡らし炙った紙を使うことで、時の移ろいも超えたような独自の世界を描き出します。
◾️トークショー「みかん神話-紀南の神を知ろう-」
日時:10月9日(日)15:0〜17:00
場所:tanabe en+
スピーカー:山本哲士(文化科学高等研究院ジェネラル・ディレクター)、坂本このみ(熊野ログ管理人)、原拓生(紀州原農園園主)
*こちらのイベントは終了いたしました。
紀南の地は、神武東征等の古事記、日本書紀(以下、「記紀神話」)において、極めて重要な場所です。アマテラス、スサノオ等、魅力的な登場人物が登場するとともに、桃や椿等の植物も登場します。その中で、みかんの原種である「橘(たちばな)」も多く登場しますが、「橘」を起点に、紀南地域の土着の神について、深める場を設けたいと思います。レクチャー後、地域のゲストを交えたパネルディスカッションを行います。
◾️湯治ツアー&トーク「アートな人々との対談」
日時:10月14日(金)~ 15日(土)17:00〜18:30
場所:南紀白浜温泉宿旅館しらさぎ&オンライン
スピーカー:熊野幸代(旅館しらさぎ)*14・15日両日
石山登啓(高垣工務店)*14日のみ
尾崎寿貴(美容室Shinju)*15日のみ
地元の椿温泉の名物女将熊野幸代さんと美容室Shinjuの尾崎寿貴さん、高垣工務店社⻑の石山登啓さんとの対談です。生き方がアートそのもの!の3名のお話をきけば、心も身体も温まり、きっと自分の中の新しい何かを発見できると思います。詳細は、紀南アートウィークのPeatixよりご覧ください。
◾️ふたかわ超学校 × 紀南アートウィーク『太陽の塔』上映会+唐澤太輔氏 特別トーク
日時:10月14日(金)18:00~
*唐澤太輔氏の特別トーク及びパネルディスカッションは20:00~予定です。
場所:tanabe en+
日本に住んでいれば何らかの形で見たことがあるであろう『太陽の塔』。圧倒的な異物感と存在感はいまだに人々の興味を引いて離さない芸術作品。実は映画内で田辺の有名なあの偉人も岡本太郎と共通点の多い人物として登場します。その偉人とは?!
また、今回は特別ゲストとして映画にも出演していた秋田公立美術大学美術学部アーツ&ルーツ専攻ならびに大学院複合芸術研究科准教授をされている唐澤 太輔氏をお迎えして『太陽の塔』に関する特別トークも開催します。
*料金等詳細はこちらからご確認ください。
◾️bacilli × Caravansarai〜薫る土壌〜
日時:10月15日(土)17:00〜18:30
場所:愛和荘
土にまつわるストーリーや場所の記憶を「五感」を使って感じ、体験するイベント。土を扱うアートユニット「バシライ」と、田辺のフレンチレストラン「Caravansarai」が協同し、田辺市内の様々な地域の柑橘農家の農園の土と、併せて果実や根なども持ち寄り、その違いを楽しみます。
◾️親子ワークショップ「みかん教室」わかやまスコラボ
日時:10月16日(日)13:00〜17:00
場所:秋津野ガルテン
紀南に新たな学び舎の設立を目指し活動する「ワカヤマスコラボ」との合同企画。親子で共に学び、探究を深めるワークショップを実施します。地域に根ざしたみかん畑でフィールドワークを行ったあと、大人と子どもに分かれてそれぞれのチームでマインドマップを活用したワークショップを実施。お互いの研究結果を発表し合い、より深い学びを共有します。
◯展示&イベント会場情報
◾️秋津野ゆい倉庫
住 所:和歌山県田辺市上秋津4558-8
時 間:8:30〜16:30
◾️SOUZOU(旧岩橋邸)
住 所:和歌山県田辺市中屋敷町
時 間:10:00〜17:00
◾️愛和荘
住 所:和歌山県田辺市古尾2824
時 間:10:00〜17:00
◾️tanabe en+
住 所:和歌山県田辺市湊41-1
時 間:10:00〜19:00
◾️SHIOGORI CAMP
住 所:和歌山県田辺市扇ヶ浜扇ヶ浜海水浴場
◾️南紀白浜温泉宿旅館 しらさぎ
住 所:和歌山県⻄牟婁郡白浜町椿105622
◾️秋津野ガルテンみかん資料館秋津野みかん教室『からたち』
住 所:和歌山県田辺市上秋津4558-8
時 間:10:00〜16:00