名画の時間

ARTLOGUE 編集部2018/11/22(木) - 14:53 に投稿

ポーラ美術館(神奈川県・箱根町)では、絵画に描かれた「時間」の表現に焦点を当てる「名画の時間」展を12月8日(土)より開催します。絵画作品は時間と共に変化することも動き出したりすることもありません。しかし、絵画に描かれた世界にはいくつもの「時間」が表現されています。わずかな時間を閉じ込めた「瞬間」だけでなく、同時代のモティーフを取り入れることで表される特定の「時代」や、文学作品と交わることで生まれる「物語性」など、その表現方法はさまざまです。形を持たない「時間」とは、絵画においてどのように表現されるのでしょうか。近代において大きく変化した時間の概念は、人々の生活だけでなく画家たちの表現にも影響を及ぼしています。本展覧会は、ポーラ美術館が収蔵する珠玉の作品のなかから、絵画に描かれた「時間」の表現に焦点を当て、画家たちの探究の軌跡を辿ります。

本展では、特別企画としてフラワーアーティストとして活躍する東信(あずま・まこと)がポーラ美術館収蔵の花の絵画とコラボレーションした映像作品「Drop Time」シリーズを展示します。本作は、《菊》(黒田清輝 1912年(大正元年))、《アネモネ》(ピエール・オーギュスト・ルノワール 1883-1890年頃)、秋の
花々を思わせる《日本風の花瓶》(オディロン・ルドン 1908年)の3点を、生花によって再現しさらにその花々を数週間にわたり撮影し花の命の移ろいを記録することで、こぼれ落ちていくような時間を表現した映像作品です。絵画に描かれた「時間」の表現を、東信によるコラボレーション作品を交えて体感できる機会です。


〈主な出品作家〉
アルフレッド・シスレー、クロード・モネ、ピエール・オーギュスト・ルノワール、アンリ・ルソーフィンセント・ファン・ゴッホ、ジョルジュ・スーラ、アンリ・マティス、ラウル・デュフィ、パブロ・ピカソ、マルク・シャガール、高橋由一、黒田清輝、東山魁夷、杉山寧、平山郁夫

黒田清輝《菊》1912 年(大正元)油彩/カンヴァス:「名画の時間」ポーラ美術館
黒田清輝《菊》1912 年(大正元)油彩/カンヴァス
ラウル・デュフィ《パリ》1937 年 ポーラ美術館蔵:「名画の時間」ポーラ美術館
ラウル・デュフィ《パリ》1937 年 ポーラ美術館蔵

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開催概要
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会    期:12月8日(土)~2019年3月17日(日)
会    場:ポーラ美術館
時 間:9:00~17:00
*入館は16:30まで
休 館:無休
*展示替えのための臨時休館あり
料 金:大人1,800円、シニア割引(65歳以上)1,600円、大高生1,300円、中小生700円

開催期間
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画像
東信《Drop Time-菊-》2018 年 ビデオ ©AMKK:「名画の時間」ポーラ美術館
展覧会ジャンル
展覧会
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